吃音 悩み 語り場 分かち合う 「金沢インカレサークル」誕生 18日 新入生歓迎会 金大院生・松井さんら参加呼びかけ

金沢吃音インカレサークルについて意見を交わす松井佑介さん(右)ら=金沢市内で

 吃音(きつおん)がある学生が学校の垣根を越えて互いに支え合うサークル「金沢吃音インカレサークル」が4月に発足した。授業ごとに学生が入れ替わったり、自分の言葉で意見を述べる場面が増えたりして、学生生活は当事者にとって心理的な負担が大きい。最初の発音がしづらい悩みを分かち合い、自分のペースで語る場をつくる。まずは18日に金沢市内で新入生歓迎会を開く。(沢井秀和)

 サークルへの参加を呼びかけているのは4月から金沢大大学院に入り、吃音者への支援方法を研究する松井佑介さん(27)ら。

 松井さんは9年前に金沢大に入学した際のオリエンテーションで、新入生140人を前に自己紹介を求められた。幼少期、中高生時代に人前で言葉が出てこず、つらかったことが思い出され、思わず大講義室を飛び出した経験がある。

 中高生時代に相談室や職員室に入る際、ノックして「失礼します」と声をかけたり、英語学習で「I」を発音したりするのにも苦労したという。

 学生生活では、科目ごとにメンバーが替わり、自己紹介の場面が多く、少人数のゼミや授業では発言が求められる。吃音のことを知っている中高生時代の友人も少ない。松井さんは「自分が吃音であることが人前でさらされる心理的な負担は大きい。それは周りに気づかれにくく、一人でしんどさを抱えている人もたくさんいる」と明かす。

 吃音者は100人に1人とされ、県内の学生が3万4千人であることから、学生には340人程度の吃音者がいると考えられるという。サークルは、県内の大学、短大、高専、専門学校などの学生が対象。当事者の学生が中心になって運営し、自らも吃音があり、当事者の支援方法を研究している金沢大の小林宏明教授のサポートも受ける。

 サークルは、松井さんをはじめ、金沢工業大、北陸大の学生ら計4人が運営に参加。新たに金城大、北陸先端科学技術大学院大の学生・大学院生の4人から問い合わせがあったという。

 新入生歓迎会は午後6時から金沢市此花町のカーニープレイス金沢第二ビル8階で開く。一方、吃音の子どもたちを担当する小中高、大学、保育園・幼稚園の教員や保育士らを対象にした交流会も18日午後1時半〜3時半に同市野町の金沢未来のまち創造館で催す。

 松井さんは「当事者は電話や自己紹介、音読が怖い。自分の本心を語ることができず、自信をなくして自分を諦めることも心配される。あなたは一人じゃないと呼びかけたい。先生たちには、当事者の現実を知っていただけたらうれしい」と話す。問い合わせは松井さん=電080(8692)7643、電子メールsongjingyoujie4@gmail.com=へ。