2026年4月7日 午前7時30分

 【論説】福井駅西口の通称「三角地帯」の西側エリアに複合ビル「マルノウチフクラ」が開業し、県都の顔となる三角地帯の再開発工事が完了した。エリア内では2年前に複合施設「フクマチブロック」がオープンし、多くの人の流れが生まれている。北陸新幹線開業から2年が経過する中で、にぎわいを周辺に広げていきたい。

 三角地帯は建物の老朽化や空き店舗の増加などの課題があり、2017年にA街区の準備組合、18年にB街区の準備組合が発足し、再開発を進めてきた。

 マルノウチフクラはB街区にあり地上10階、地下1階建て。1階は居酒屋やパン店、2階には内科クリニックや訪問介護事業所が入る。3階以上は分譲マンションとなっている。A街区では24年5月、地上28階建ての「ホテル・オフィス棟」「住宅棟」「駐車場棟」からなるフクマチブロックが開業した。1階にあるフードホール「MINIE(ミニエ)」には県外客も訪れている。

 今回、三角地帯全体の再開発事業が完了したことで一帯は建物が高層化し、延べ床面積は従来と比べて倍以上の約7万8千平方メートルとなった。福井駅周辺から眺めると、都市化が一層進んだ印象だ。歩行者空間も広がりをみせ、まちなかの交流拠点として、観光客誘客への“舞台”が整ったといえよう。

 今後は福井駅からの流れを呼び込み、どのように周辺地区へと広げていくかが課題となる。B街区再開発組合の藤井裕理事長は「フクマチブロックや西武福井店などと切磋琢磨(せっさたくま)し、にぎわいの相乗効果を生み出したい。浜町や片町も含め動線ができれば」と意気込む。回遊促進の仕掛けづくりに向け、三角地帯西端に設置された広場「マルノウチテラス」や歩道の活用、周辺観光施設との連携策を考えたい。

 三角地帯のほかに、福井駅西口では「ハピリン」南側一帯でホテル・商業棟やマンションなどを建設する再開発の工事が進んでいる。駅東側では、豊島2丁目の東公園を建設候補地とする福井アリーナ整備も控える。ハード整備が面的な広がりを見せる中、エリア間同士のにぎわい創出に向けた動きにも期待したい。

 新幹線開業の熱気が落ち着きをみせる中で、福井駅周辺のまちづくりへの機運を高める必要がある。回遊性を高めるイベントをさらに企画したり、既存店を含めた各店が魅力を高め合ったりと、ソフト面の充実が欠かせない。官民一体となったさまざまな施策が求められる。