近江鉄道(滋賀県彦根市)は2026年度から、総合職(大卒)の初任給を前年度比で3万6000円(約16・6%)引き上げる。沿線自治体の支援で鉄道事業の再建を進めており、30年来の赤字を脱却。6年ぶりの大幅な初任給引き上げを実現した。休日も増やし、優秀な人材確保につなげたい考えだ。

上下分離移行で赤字を解消し、利用者の増加に向けて取り組んでいる近江鉄道の車両(滋賀県東近江市で)上下分離移行で赤字を解消し、利用者の増加に向けて取り組んでいる近江鉄道の車両(滋賀県東近江市で)

 同社の鉄道事業は利用者減で1994年度以降赤字に陥っていたが、2024年度に沿線10市町と県でつくる「近江鉄道線管理機構」が鉄道設備を保有し、同社は運行に専念する「上下分離方式」に移行。鉄道事業は2年連続黒字を達成する見通しで、待遇改善に踏み切った。

 同社によると、初任給引き上げは人事制度を見直した20年4月以来。今は大卒総合職で21万7200円だが、今春から25万3200円に引き上げる。今年度の新卒は7人という。

 また、年間休日は105日で、今は週末に出勤することもあるが、ワーク・ライフ・バランスを重視する若い世代へのアピールのため120日に引き上げる(一部職種を除く)。合わせて、従業員に資格取得の費用や、旅行の宿泊代などに充てられるポイントを付与するなど、福利厚生も充実させる。

 同社の担当者は「地域の公共交通を維持するため、待遇を改善して優秀な人材の確保と定着につなげたい」としている。

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