
米ニューヨークのニューヨーク証券取引所。3月9日撮影(2026年 ロイター/Brendan McDermid)
[ニューヨーク 12日 ロイター] – 米国株式市場は主要3指数がいずれも1.5%超下落して取引を終えた。エネルギー株と一部のディフェンシブ銘柄を除き、幅広い銘柄が大きく値を下げた。
イランによる石油タンカーへの攻撃が相次いだことを受けて原油価格が1バレル=100ドルに迫る急騰となり、インフレ懸念をさらに悪化させたため、株式市場から資金が逃避した。
イランの新たな最高指導者モジタバ・ハメネイ師は12日、選出後初めて声明を発表し、ホルムズ海峡の封鎖について「敵に圧力をかける手段として継続すべき」と表明した。また、国際エネルギー機関(IEA)は中東での戦争が史上最大の石油供給混乱を引き起こしていると指摘。インフレ加速への懸念が一層強まった。
トランプ米政権はイラン情勢に絡む原油価格の高騰や混乱に対処するため、米港湾間の輸送に米国製船舶の使用を義務付ける「ジョーンズ法」の適用を一定期間免除することを検討している。
カーソン・グループのチーフ市場ストラテジスト、ライアン・デトリック氏は「中東紛争の解決がさらに遠のいているという認識が広まっている」とし、「まず売って、質問は後でするという心理だ。エネルギー以外に安全なセクターは存在しない」と述べた。
モルガン・スタンレー(MS.N), opens new tabは4.1%下落。プライベートクレジット(ノンバンク融資)ファンドの一つで引き出しを制限したことが規制当局への提出書類で明らかになった。JPモルガン・チェース(JPM.N), opens new tabも1.6%安。ソフトウェア企業向けのエクスポージャーがあるプライベート・クレジット・ファンド向けローンの一部について、評価額を引き下げていたことが関係筋の話で分かった。ディスカウント小売り大手ダラー・ゼネラル(DG.N), opens new tabは6.1%安。通期の既存店売上高見通しが失望を誘った。ホルムズ海峡経由の輸送に依存する農業用肥料会社は価格高騰を受けて上昇し、S&P肥料・農業化学指数(.SPLRCCHFA), opens new tabは4.9%高となった。化学大手ライオンデルバセル(LYB.N), opens new tabとダウ(DOW.N), opens new tabはそれぞれ10.3%高と9.3%高。中東のサプライチェーン混乱による新たな輸出機会を理由にシティグループが投資判断を引き上げた。
ニューヨーク証券取引所では値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を4.18対1の比率で上回った。ナスダックでも3.27対1で値下がり銘柄が多かった。
米取引所の合算出来高は199億6000万株。直近20営業日の平均は200億5000万株。
LSEGデータに基づく暫定値です。前日比が一致しない場合があります
※米国株式市場
私たちの行動規範:トムソン・ロイター「信頼の原則」, opens new tab
