和歌山県内では高齢化率が高い地方ほど耐震基準を満たす住宅の割合(耐震化率)が低いことが県の分析でわかった。県は2026年度から取り組む住宅の耐震化促進に関する新計画で35年度までに耐震性が不十分な住宅を「おおむね解消」することを目標に高齢者世帯への対策に力を入れる方針だ。

 県は「県住宅・建築物耐震改修促進計画」の改正に向けた素案をまとめ、現状や今後の課題を検討した。

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 県内の住宅の耐震化率は、上昇傾向ながら25年度末で85%。現行計画(2021~25年度)で設定した「おおむね解消」の目標に達していない。

 県内の地方別の耐震化率について、国などの調査を基に県が分析したところ、25年度の耐震化率は紀南(高齢化率37・9%)が78%、紀中(同35・2%)が80%、紀北(同32・5%)が88%だった。1981年以前の「旧耐震基準」で建てられた住宅では、世帯主の約7割を高齢者が占めた。

 素案をまとめた新計画(26~35年度)では耐震化率の目標を見直し、30年度末(中間目標)で92%、35年度末に「おおむね解消」とするため、高齢者世帯への対策を強化する。高齢者世帯向け講座などに加え、SNSなどを活用し、子どもや孫世代を対象にした啓発活動にも力を入れる。

 24年の能登半島地震では古い木造住宅の倒壊が相次いだことを受け、県は耐震改修費用の補助を拡充するなど制度改正を進めている。県建築住宅課の担当者は「過去の災害の教訓をいかし、安心な住まいへの啓発と高齢者世帯が使いやすいよう制度を充実させる」と話している。

 新計画の素案は県のホームページで公開しており、13日までパブリックコメント(意見公募)を受け付けている。

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