【写真を見る】“信念”か“裏切り”か 馳浩氏を破り石川県知事選挙で初当選した山野之義氏を支持する県議は自分だけ 県議会では“1対38” 「ぼっち応援」の選挙戦【前編】

保守分裂の選挙戦になったものの、両氏の支援の枠組みなどいわゆる「やぐら」は対照的だった。それは、支持をした地方議員の数にも表れている。

現在40人いる石川県議のうち、山野之義氏を支持したのはたったの一人。喜多浩一県議だ。喜多氏は自民党所属の金沢市議を経て、県議になった経歴を持つが、組織に反旗をひるがえす格好になり、山野氏の選対本部長を務めるにまで至った。

今回の石川県知事選挙は、4年前に初当選した現職の馳浩氏が2025年9月に2期目への出馬を表明したところでスタート。前金沢市長の山野之義氏が10月に出馬を表明し、事実上保守分裂の一騎打ちの選挙戦を展開することになった。

前回の知事選では、馳氏と山野氏、そして自民党の参院議員を辞めて立候補した山田修路氏の3人で保守分裂の選挙戦を展開した。得票は馳氏、山野氏、山田氏の順だったが、馳氏と山野氏の票差はわずか約8000票だった。

■自民党は現職・馳浩氏を推薦 「完璧なやぐら」のはずが…

そして、今回の知事選。現職の馳氏の組織力は強固なものと言えた。自民党、日本維新の会が推薦するほか、普段は県議会で自民党と対峙する野党系の会派・未来石川のほか、連合石川も推薦した。

一方の山野氏は、馳氏と同様自民党などに推薦を願い出ていたが、結局は国民民主党石川県連の支持にとどまった。

自民党石川県連は馳氏支持でまとまり、一枚岩で選挙戦に突入するはずだった。しかし、年末に波風が立つ出来事が起きた。

■自民党県議・喜多浩一氏が山野氏を支持 県連からは「失うものもあるんだよ」

12月、自民党所属の石川県議の一人、喜多浩一氏が馳氏ではなく山野氏を支持する姿勢を鮮明にした。

自民党石川県連は、喜多氏に対し離党勧告とした。

自民党石川県連・下沢佳充幹事長「旗幟を鮮明にしてもらわないと。我々の世界は中立はないのでイエスかノーか白か黒かということ。政治家の判断だから致し方ない部分もあるけれども、まあプラスばっかじゃないよと、失うものもあるんだよということを福村章県連最高顧問と私とで喜多さんには申し上げたつもりですけども、まあどうしてもということなんで、それは致し方ないということであります」