奥州胆沢北下幅神楽、支えに感謝し記念公演
記念公演には約30人が来場しました。最初に演舞する「御神楽」や招福を願うともいわれる「三番叟さんばそう」など4演目を舞いました。家内安全と五穀豊穣ごこくほうじょうを祈願する「稲荷田大権現」は人手不足で途絶えていましたが、2007年に12年ぶりに復活した経緯があります。
子どもたちは鮮やかな装束に身を包み、太鼓や笛の音に合わせて鈴や扇子を繊細に振りました。りりしい舞い姿に、会場から温かく大きな拍手が送られました。
いずれも水沢商高1年の千葉悠真さんと翔真さん兄弟は小学2年から神楽に打ち込んでいます。「日頃の感謝の気持ちが住民の皆さんに届いたらうれしい。今後は御神楽以外の演目にも挑戦していきたい」と歴史をつなぐ熱意を示しました。
北下幅神楽は1875(明治8)年に創始。北下幅村の隣村の上幅村で踊りを習得した千葉源五郎を中心に始まりました。北下幅村は同年の旧町村合併で満倉村となりました。
1990年代に入ると、時代の波にのまれ、後継者不足に陥りました。1993年から8年間は地元の主婦層が継承に尽力しました。現在は小学4年から70代の住民27人で伝統を守り抜いています。
補助金の援助や練習場所の提供など、町内会をはじめとする住民が手厚く支援。育成会を立ち上げ、子どもたちを対象とした教育にも注力しています。
藤沢義和育成会長(61)は「古くからの文化に触れることは健全な心を育むことにつながる。担い手になってくれることを期待したい」と成長を見守っています。
