中国のJ-10C。 中国のJ-10C。 VCG via Reuters Connect2026年のシンガポール・エアショーは、アメリカ、ロシア、中国の戦闘機が同じイベントに登場する異例のショーとなった。それぞれの最新戦闘機は、操縦性の高さや独自の能力を披露した。マレーシア空軍のロシア製Su-30がおそらく最も印象的な技を見せた。

2026年のシンガポール航空ショーは異例のイベントとなった。世界の3大軍事大国が使用する最新鋭の戦闘機が90分間、上空を駆け抜ける様子が見られたのだ。

2年に1度行われるシンガポール航空ショーは通常、世界中のパイロットが飛行機を限界まで押し上げるアクロバット飛行やスタント技を披露する。

2026年のショーでは、アメリカ、中国、ロシアの第4.5世代および第5世代の戦闘機を代表するF-16、F-35、Su-30、J-10Cなどが見られた。

これらの戦闘機は、シンガポール、オーストラリア、マレーシア、中国などの空軍によって使用されているもので、アメリカ軍とロシア軍はこのイベントには直接は関与していない。また、一部の戦闘機はオリジナルから改良されたものだ。

デモ飛行からは、これらの戦闘機の戦闘能力について限られた情報しか得られないが、機動性は見て取れる。

近年の世界的な緊張状態によって、これらの戦闘機が一堂に介するイベントは珍しいものになっている。以下で、シンガポール航空ショーで見られた、それぞれの戦闘機のパフォーマンスを比較してみよう。

中国製 J-10C中国人民解放軍空軍の八一飛行表演隊のJ-10C戦闘機は、2026年、第10回目のシンガポール・エアショーで披露された。 中国空軍の八一飛行表演隊のJ-10C戦闘機が披露された。 VCG/VCG via Getty Images

中国人民解放軍空軍はこのイベントに、八一飛行表演隊をJ-10Cとともに送り込んだ。

この中国製戦闘機のC型は、高度な航空電子機器、ある程度のステルス性能、そして改良された操縦性を備え、第4.5世代機に相当すると考えられている。最近では、2025年のインド・パキスタン紛争で、中国製の長距離兵器とともにフランス製ラファールを撃墜したと報道されている。

八一飛行表演隊による6機のJ-10Cは、編隊を組んで飛行しながら、赤、青、黄色の煙を噴射し、カラフルなショーを披露した。

特に印象的な動きは、フォーメーションを組んだ飛行の中で、先頭の1機がチームの他の機体の周りを連続的にバレルロールするというものだ。

もう一つのスタントでは、J-10Cが機首を上げ、アナウンサーが「最低速度」というほどの速度まで減速し、観客の頭上に黄色い煙を噴き出しながら空を滑空した。

だが、八一飛行表演隊のパフォーマンスは全体的に期待外れで、特にシンガポールでのJ-10Cのデビューであることを考えると残念なものだった。中国の国営メディアは、戦闘機が空中給油を行って到着したことを強調していた。これは、世界的な権力行使を目指す軍事大国にとって重要な能力だ。

中国のテレビのインタビューで八一飛行表演隊のパイロットは「何度も山と海を越えて」シンガポールに到着したと語った。ショーの前、航空機ファンの間ではJ-10Cの訓練の様子をおさめた動画が共有されていた。

だが、八一飛行表演隊のフォーメーションやエルロンロールでJ-10Cを際立たせるものはほとんどなかった。もしかすると、韓国製の訓練機ですでにフォーメーションを披露していたインドネシアのジュピター・アクロバティックチームによるパフォーマンスによって、存在が薄れてしまったかもしれない。

中国の航空関連輸出企業は、J-10Cの派生型をJ-10CEとして海外バイヤーに販売したいと考えている。

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