トランプ氏、カナダとの新規橋梁巡り開通阻止を警告 交渉を要求

 トランプ米大統領は9日、ミシガン州デトロイトとカナダ・オンタリオ州ウィンザーを結ぶ46億ドル規模の新しい橋梁「ゴーディー・ハウ国際橋」の開通を阻止すると脅した。昨年2月撮影(2026年 ロイター/Carlos Osorio)

[ワシントン 9日 ロイター] – トランプ米大統領は9日、ミシガン州デトロイトとカナダ・オンタリオ州ウィンザーを結ぶ総工費47億ドルの新橋「ゴーディー・ハウ国際橋」の開通を阻止すると威嚇した。

橋をカナダが所有していることに加え、カナダの店頭で一部の米国産アルコール飲料が扱われていないことや、乳製品に対するカナダの関税、中国との貿易協議を理由に挙げた。

トランプ氏は交流サイト(SNS)で「われわれがカナダに提供してきたもの全てについて、米国が完全に補償を受けるまで、また、重要なこととして、カナダが米国にふさわしい公平さと敬意をもって接するまでは、この橋の開通を認めない」と宣言。「われわれは直ちに交渉を開始する。われわれがカナダに提供してきたもの全てを考えると、おそらく、この資産の少なくとも半分はわれわれが所有すべきだ」と述べた。

この橋を巡っては、米国が費用負担を拒否したため、カナダが資金を拠出した経緯がある。2012年にミシガン州のスナイダー知事(当時)は、新規橋梁の費用の大半をカナダ政府が負担する提案を受け入れ、行政権限を使って州議会を迂回する異例の手続きに踏み切った。建設は18年に始まり、完成間近となっている。費用は30年間の通行料で回収する。

ミシガン州のウィットマー知事(民主党)の報道官は「橋の建設費はカナダが負担した。国境の両側の労組の建設労働者が建設し、ミシガン州とカナダの共同所有合意の下で運営される」とした上で、「いずれにせよ開通する」と述べた。

ミシガン州選出のスロットキン上院議員(民主党)は「このプロジェクトをキャンセルすると、深刻な影響が生じるだろう。ミシガン州の企業にとってはコスト増、サプライチェーンの安全性低下、そして最終的には雇用減少につながる」と述べた。

「(トランプ氏が)自ら始めた貿易戦争のためにミシガン州民を罰している」と主張し、「カナダが中国との貿易合意に近づいている唯一の理由は、トランプ大統領が1年にわたりカナダを痛めつけてきたからだ」と指摘した。

新橋はトラック交通の分散に寄与する見通し。ウィンザー大学の研究では、ゴーディー・ハウ橋によって通過時間が20分短縮され、30年間でトラック運転手の負担が23億ドル分削減されるという。

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