2026年01月13日 10時35分
メモ

各国の政策で半導体等の技術を国内で製造する動きが見られていますが、高度な部品を製造する技術は依然として台湾への依存が強く残っています。特にアメリカや欧州でこうした流れが生じている中、NVIDIAのジェンセン・フアンCEOが「台湾の果たす役割は大きい」と発言しています。
Nvidia’s Jensen Huang on an AI Bubble, Trump, and the Arms Race with China – YouTube

The spider of the AI web: Jensen Huang, newsmaker of the year
https://www.thetimes.com/business/companies-markets/article/ai-jensen-huang-nvidia-newsmaker-of-the-year-2025-2vsqh8hm9
Nvidia CEO sends strong message on Taiwan Semiconductor – TheStreet
https://www.thestreet.com/technology/nvidia-ceo-sends-strong-message-on-taiwan-semiconductor
フアン氏はタイム誌のインタビューで、各国によるリショアリング(生産回帰)の動きは代替というより保険的な意味合いが強いと指摘。今後数年間の先進コンピューティング開発においては、依然としてTSMC等大手ファブを抱える台湾が構造的に中核的な役割を担うという強いメッセージを送りました。
フアン氏は、台湾の強みは最先端プロセス技術だけでなく、サプライヤー、パッケージング、人材、スピードからなる強力なエコシステムだと考えています。こうしたエコシステム全体をこれから一国だけで築くのは難しく、これまで確固たる地位を築いてきた台湾の価値は計り知れないということです。
フアン氏は「今後数十年にわたり、我々は台湾にチップと電子機器の製造を依存し続けるでしょう。台湾の人々、文化、そして相互に構築されたエコシステムと企業のネットワーク、電子機器・チップ製造の効率性は類を見ないものです。これを再現するには数十年を要するでしょう」と語りました。

関連する話題としてニューヨーク・タイムズは、事情に詳しい関係者の話として「トランプ政権は台湾との貿易協定を締結しつつあり、この協定では台湾からの輸出に対する関税が引き下げられ、台湾最大の半導体メーカーであるTSMCがアメリカへの投資を大幅に増やすことが約束される」と伝えています。
この話に基づくと台湾からの輸入品に対するアメリカの関税率は15%に引き下げられ、アジアの同盟国である日本と韓国からの輸入品と同水準となるとのこと。関係者の1人によると、TSMCは契約の一環としてアリゾナ州に少なくとも5つの半導体工場を新たに建設することを約束しているそうで、これにより同州内の工場数はほぼ倍増することになります。
昨今、NVIDIAを筆頭とする大手テクノロジー企業がS&P500のウェイトの35%を占める中、市場が少数のハイテク銘柄へ集中するリスクが語られることがあります。こうした状況をインタビューで問われたフアンCEOは、「AI支出は過剰に見えるかもしれませんが、コンピューティングそのものの深い変革の初期段階に過ぎないためにそう見えるのです」と指摘。汎用コンピューティングから加速コンピューティングへの包括的転換が今まさにAIによって行われると伝えています。
NVIDIAのチップは戦略的インフラとしても扱われており、アメリカの対中戦略の一環としてNVIDIAチップの輸出規制が図られてきました。ところが、トランプ政権がNVIDIAの先端チップの中国への売却を承認したことで状況が変化し、同社がさらにシェアを伸ばす可能性が生まれています。
NVIDIA H200チップの中国への輸出をアメリカ商務省が承認 – GIGAZINE

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