公開日時 2025年12月27日 17:14更新日時 2025年12月27日 18:17
![]()

TSMC熊本第2工場の建設地(手前左)。同右は第1工場=10月、熊本県菊陽町
この記事を書いた人
![]()
共同通信
【台北共同】台湾メディアは27日までに、半導体の世界大手、台湾積体電路製造(TSMC)が先端半導体の生産を強化するため海外戦略を見直し始めたと報じた。量産開始から1年がたった熊本第1工場の生産は低迷していると指摘。建設を開始した熊本第2工場では回路線幅2ナノメートル(ナノは10億分の1)相当という最先端品の生産も視野に計画を変更し、人工知能(AI)関連の需要を取り込むという。
台湾の雑誌「鏡週刊」が内部関係者などの話として報じた。TSMCは同誌に「市場での伝聞や臆測にはコメントしない」と回答したという。
同誌によると、AI向け半導体のけん引役となっている米エヌビディアなどから先端半導体の受注が急増していることを受け、米国や熊本の工場で生産を増やす。
熊本第2工場では6ナノメートル相当の半導体を生産する予定だったが、より高性能な2ナノメートル相当への変更を検討。ただ投資額が大幅に増えるほか、日本側の補助金が出るかどうかという不確定要素もあるとしている。
一方で2024年12月に量産を開始した熊本第1工場は日本の自動車メーカーなどが使う12~28ナノメートル相当の半導体を生産している。ただ同誌によると、需要が振るわず稼働率は当初の想定に届いていない。
台湾の国立陽明交通大の寒川誠二講座教授は「自動車や精密機器などの規格をTSMCの半導体に合致させて需要を増やすことが日本にとって急務だ」と指摘。技術力向上と安定需要の確保のため、産官学が緊密に連携するべきだと主張している。