公開日時 2025年11月24日 17:24更新日時 2025年11月24日 19:46
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大規模火災で5万平方メートル近くが焼けた大分市佐賀関の現場(上、19日)。発生前には、山と海に囲まれた土地に多くの住宅が立ち並んでいた(下、2019年12月)
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共同通信
大分市佐賀関で約170棟を焼いた大規模火災は、25日で発生から1週間。延焼拡大の背景には、木造住宅の密集や空き家の多さ、強風など、複合的要因があるとみられることが明らかになってきた。自宅を失った住民らは将来への不安を抱え、行政は生活の再建へ支援を本格化させる。
火災は18日夕に起き、深夜にかけて延焼、2人が死傷した。20日に辺りが鎮圧状態となるまで、東京ドームの建築面積を少し上回る5万平方メートル近くが焼けた。空撮写真からは、骨格も含め焼け落ちたとみられる建物の残骸が広範に確認できる。
現場付近を23日に調査した東京大の広井悠教授(都市防災)は「木造家屋の密集」と「強風」が延焼拡大の主因とみる。
山と海に囲まれた現場には古い住宅が密集、風も強く、市は「延焼警戒地区」に指定していた。火災前の空撮写真によると、細い路地の周りに家屋の屋根が所狭しと並び、延焼を防ぐのに有効とされる空き地も少ない。
消防団員の一人は「消防車が(集落の)奥へ入っていけなかった」と証言。広井氏は「道路が狭いとポンプ車の進入や放水が難しく、十分に消火活動ができなかった可能性もある」と指摘する。
一帯には強風注意報が発令されていた。住民らは「全方向に風が吹いていた」「火の粉が雨のように降った」と振り返る。飛び火により次々と建物に燃え移った可能性が高く、大分県は自然災害の側面もあるとして国に支援を求める方針だ。
市によると、焼損した約170棟の4割前後は空き家だったとみられる。「建物が古く、瓦がずれたり外壁が劣化したりしていると燃えやすい」と広井氏。「防火性能が低い建物が点在していれば市街地全体のリスクを高める」と警告する。
現場は立ち入り制限が続き、24日正午の時点でも108人の住民らが避難所に身を寄せる。県や市などは仮住まい用に、公営住宅などの部屋を確保した。市は同日、住民向けの説明会を開催、公的支援を受けるのに必要な罹災証明書の発行を25日から始める方針だ。

大分市佐賀関・火災の焼損範囲
