苫小牧市内唯一のクラフトビール醸造所「北海道ブルワリー」(錦町2)が待望の缶商品化を実現し、19日に同醸造所で販売を始める。市水道水で仕込んだ3種類で、いずれも1缶350㍉㍑で730円。今回は海外産麦芽を使った商品だが、今秋にも苫小牧産ヤチヤナギを原料にした自社ブランド「カムイゲイル」なども缶商品化する構え。苫小牧産クラフトビールがさらなる飛躍を迎える。

缶商品化を喜ぶ、右から髙橋社長、高橋ブルワー

 市内の経営者らが2022年に設立した会社、北海道ブルワリー(髙橋憲司社長)の取り組み。地域の活性化につなげようと、昨年10月に地元産クラフトビールの醸造を始め、同11月から隣接する飲食店で提供している。事業のさらなる進展を見据え、缶にビールを詰める機械を導入し、5月24日から試運転するなど、缶商品化の準備を進めてきた。

 19日に発売するのは、市水道水で仕込んだ▽レッドエール▽IPL(アイピーエル)▽アメリカンIPA(インディアペールエール)。酒類製造免許上は発泡酒で、いずれも「スタイル」とうたうが、世界各国ビールを表現した商品だ。例えばIPLは髙橋社長(53)いわく「最初はラガータイプを造れるとは思っていなかった。4種のホップを使って喉越しもすっきり」と満を持して商品化し、名前も根源的などを意味する「プレミティブ」と名付けた。

 この他、レッドエールは麦芽比率を高め、発酵も進めて酸味も強めの味わいで、商品名は「カニスレッド」。IPAは、クラフトビールの流行を踏まえてラインアップしたジューシーな一本で、商品名は「ウエストコースト」。ブルワー(ビール醸造責任者)の高橋浩一さん(58)は「劣化を防ぐため空気をなるべく入れないように缶に詰めた」と話す。

 3種類はいずれも400本醸造し、売れ行きや反応などを見極めながら、増産や商品としての定着化などを判断する。今後は缶商品を随時追加する考えで、近く苫小牧産ハスカップで仕込む新商品「サワーエール」や、2年目を迎える同ヤチヤナギの「カムイゲイル」を品ぞろえに加える見通し。ラベルは裏に市公式キャラクター「とまチョップ」をあしらい、地元の特産品として販路も拡大させる方針で、髙橋社長は「缶商品化は一つの目標だった。今後も地元の食材を使った商品開発に力を入れたい」と話している。

 缶商品は醸造所で、隣接する飲食店の営業時間内(午後5時半~11時、日・月曜定休)に販売する。贈り物や発送用に6、9、12本入りの箱売り(箱代は200円、送料は別)も行う。問い合わせは髙橋社長 携帯電話090(8901)6363。

Share.