昨年糸満市で催された友好都市締結10周年記念の祝賀会で、がっちりと握手する糸満の當銘市長(左)とレドンドビーチのライト市長。當銘市長から紅型の額絵が贈られた

 レドンドビーチ市と友好都市提携を結ぶ沖縄県糸満市から訪米団45人が、7日から11日まで滞在し友好を深める。訪米団は二世週祭のグランドパレードにも参加し、日系社会との触れ合いも楽しみにしている。
 當銘真栄(とうめ・しんえい)市長をはじめ糸満市商工会の会員ら一行は、レドンドビーチ市の各所を訪問。ジム・ライト市長を表敬訪問し、市議らとの昼食懇談会では意見を交わす。また、保健局の医療施設を視察する。レドンドビーチ市、同市商工会議所、北米沖縄県人会が参加する歓迎夕食会でも歓迎を受ける。
 両市は共に人口約6万人で、温暖な気候、海辺と港、観光業を有するなど共通点が多い。セーリングやカヤック、サーフィンなどウォータースポーツも盛んである。糸満市商工会は昨年、創立50周年を迎え、今回の訪米は記念の節目であり、観光や貿易を含む新たなビジネス交流に期待が寄せられている。
 糸満と同様に美しい海辺で知られるレドンドビーチ市は、隣接するマンハッタンビーチ、ハモサビーチの2市と「ビーチシティーズ」として連携し、3市で公共機関を共有。いずれも海岸沿いに町が栄える3市は、文化や経済分野でも交流がある。訪米団はビーチシティーズのおしゃれな商店やシーフードで有名なレストラン、観光名所である市営の桟橋を訪れる。また、サンタモニカ、ハリウッド、ビバリーヒルズの見学、大谷翔平選手が所属するドジャースの試合観戦も楽しみの一つとしている。
 両市は2013年に友好提携を交わしたが、その前年の12年から7年間は毎年、糸満市から中学生約20人をレドンドビーチ市に送るホームステイプログラムを実施した。子どもたちは米国人家庭で英語や米国の文化、習慣、生活様式などを学び、ひと夏で大きく成長し帰国したという。同プログラムは糸満市の子どもたちが国際感覚を身に付け、将来の糸満を背負う貴重な人材育成に寄与したが、コロナ禍により19年を最後に中断しており、このたびの訪米で再開を話し合う。

両市の友好都市提携を喜び、糸満市の市旗を広げる(左から)上原民子さん、レドンドビーチ市長のマイク・ジンさん(当時)、上原さんの次女デビーさん=2013年

 友好都市締結当時のレドンドビーチ市長、マイク・ジンさんは退任後も私人として友人と共に沖縄の「世界のウチナーンチュ大会」に参加するなど、交流促進に尽力している。同大会は、沖縄県から他県に転居したり世界各国に移住し里帰りする県出身者と、県系人らを歓迎し、さまざまなプログラムが繰り広げられる、県を挙げてのビッグイベント。ほぼ5年ごとに行われている。毎大会、多くのレドンドビーチ市民が参加し、糸満市民から温かい歓迎を受けている。
 昨年11月には、糸満市で友好都市締結10周年の記念式典が行われ、當銘、ライト両市長ががっちりと握手し、記念品を交換した。ホームステイ経験者も参加し、当時の思い出を語り合った。
 両市の友好提携は、糸満市出身でサンゲーブル在住の上原民子さんが取り持った。上原さんは、さまざまな市民レベルの草の根交流を支援し、沖縄県から「ウチナー民間大使」、糸満からは「ふるさと大使」に任命されている。今回の訪米について「初めてレドンドビーチ市を訪れる人も多く、期待で胸を膨らませている。両市民の交流が発展し、いつまでも続いてほしい」と希望している。
 二世週祭グランドパレードには両市民が参加する。オープンカーに乗った両市長の後に続き、両市の市章が入った小旗を振って練り歩く。沖縄商工会は創立50周年の横断幕を掲げる。今年は沖縄戦から80年に当たり、日米両国、そして両市の友好関係を示す絶好の機会となる。 (永田潤)

友好都市10周年記念祝賀会に参加した両市民

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