
園児にかき氷を差し出す蔵本和彦社長(左)=金沢市東山の玄門寺幼稚園で
「とびきりの夏を楽しんで」 金沢市の老舗製氷会社「クラモト氷業」などは7日、同市東山の玄門寺幼稚園で、かき氷を味わう七夕イベントを開いた。園児ら200人がひんやり甘い夏の味覚で暑さを吹き飛ばした。能登半島地震で被災した園児にも提供を予定しており、蔵本和彦社長(39)は「不安なことも多い世の中で、希望を持ってとびきりの夏を楽しんでほしい」と話す。(高橋雪花)
イベントは2021年、コロナ禍で祭りなどが中止になる中で子どもの楽しみをつくりたいと、クラモト氷業とアサヒ飲料(東京)の北陸支店が始めた。この日はアサヒ飲料の乳酸飲料カルピスが発売されて106年の節目でもあり、プレーンやモモ味など5種類の原液をシロップにした。
クラモト氷業の氷は密度が高く硬いため、薄く長く削りやすく、ふわふわで口溶けが良いという。園児はかき氷を機械で削る蔵本さんの前に行列を作り、好きなシロップをかけてもらうと、「ありがとう」と小さな手を伸ばした。
渡辺月(つき)ちゃん(3)と表杜環(とわ)ちゃん(3)はかき氷を頰張ると、見つめ合いにっこり。月ちゃんは「サクサク」と喜び、杜環ちゃんも「甘くておいしい」「(七夕の願い事で)恐竜になりたい」と話した。蔵本さんは「こんなに喜んでもらえるなんて、氷屋さんで良かった」と笑顔を見せた。
両社は昨年、能登地方の幼稚園など46カ所でもかき氷を提供。今年は9日から、内灘町以北の50カ所で5千人に配布する予定だという。蔵本さんは「まだまだ不安なことがあると思うが、氷を通じ笑顔になってほしい」、アサヒ飲料北陸支店の宮田久恵さん(58)も「思い切り楽しい思い出をつくって」と願った。
