欧州連合(EU)はウクライナ支援のため、1000億ユーロ(約17兆円)の基金設立を検討している。ロシアによるウクライナ全面侵攻から3年半が経過し、戦争終息の兆しが見えない中での取り組みとなる。
EUは7年間にわたる次期中期予算計画「多年度財政枠組み(MFF)」の大枠発表を月内に予定しており、基金設立はそれに盛り込まれる可能性がある。加盟国から承認された場合、ウクライナへの安定的な財政支援として、2028年から拠出が開始される見通し。事情に詳しい複数の関係者が匿名を条件に語った。
構想が実現した場合、ウクライナ支援の負担の比重は従来よりも欧州側にシフトし、米国の比重は低下することになる。
トランプ政権はウクライナへの追加支援に対し懐疑的な姿勢を示している。先週、一部の武器供与を停止する方針を示し、その後7日に撤回した経緯がある。
関連記事:トランプ氏、ウクライナへの追加兵器供与を明言-プーチン氏批判
EUはロシアによるウクライナ侵攻後、同国に対して約1600億ユーロの支援を提供してきた。この中には27年までに助成金と融資を実施する500億ユーロの基金が含まれている。主要7カ国(G7)と協力して、ロシア銀行(中央銀行)の凍結された資産から生じる利益を原資とする500億ドル規模の融資制度も設立している。

ロシアの攻撃を受けたウクライナのキーウ(6月17日)
Photographer: Ori Aviram/AFP/Getty Images
新たな基金の枠組みは、EUの執行機関である欧州委員会が助成金と低金利の融資を通じてウクライナを支援するという既存のモデルに倣う見込み。これまでの資金供与の大半はウクライナがEU加盟に必要な改革に関連したものだった。
関係者によると、他の選択肢も検討されている。次期MFFの大枠は16日に発表される見通しだが、一部の内容はその後の段階で発表される可能性があるという。
欧州委の報道官はMFFの詳細に関してコメントを控えた。
原題:EU Weighs €100 Billion Fund for Ukraine in Next Budget Proposal(抜粋)
