話すときにことばがつまるなどの症状が出る「きつ音」。
各地の大学で、症状がある学生への配慮が不十分な実態があることが九州大学病院などの研究グルーブの調査で明らかになりました。
去年4月からすべての事業者に対して法律で症状がある人への「合理的な配慮」が義務づけられ、研究グループは大学での周知の必要性を指摘しています。
調査を行ったのは九州大学病院など、11の大学や病院でつくる研究グループです。
法律が施行される前に実態を把握しようと、去年1月から3月にかけて全国751の大学に対してきつ音がある学生に対する合理的な配慮についての調査を行い、145の大学から回答を得ました。
それによりますと、大学が配慮をしたと回答したのは令和4年度は145の大学であわせて25人、令和5年度は47人にとどまっていました。
研究グループによりますと、きつ音がある人は人口の1パーセントと推計されていているということで、グループでは合理的配慮を受けていない学生が多くいるのではないかと分析しています。
また、学生が配慮を受けるために必要な「根拠資料」としては、回答したほとんどの大学が医師の診断書の提出を求めていました。
きつ音など障害がある人への合理的配慮は、国公立大学では平成28年から法律で義務づけられていましたが、去年4月からは法改正によって私立大学を含むすべての事業者に対しても義務づけられました。
このなかで合理的配慮を受けるための「根拠資料」としては、医師の診断書だけでなく、言語聴覚士など専門家の意見書や、障害者手帳などをあげています。
研究メンバーのひとりで、みずからもきつ音の症状がある九州大学病院の菊池良和 助教は、「大学側は合理的配慮そのものと配慮に必要な根拠資料について、もっと学生に周知すべきだ」と話しています。
