台湾ドルが26日、株式市場への資金流入と米ドルの幅広い通貨に対する弱さを背景に、前日より0.7%上昇し1ドル=29.15台湾ドルと3年ぶりの高値を記録した。

  台湾ドルは同日、ほぼ全てのアジアの主要通貨を上回る上昇率だった。匿名を希望するトレーダー2人によると、米ドル建ての輸出売上高と、現地資産運用会社からの資金還流も一因という。

Taiwan Dollar Surges to Strongest Since 2022

 

 

  台湾ドルは5月、1980年代以来最大の単日上昇を記録した。今年に入ってから、米ドルに対し12%以上上昇している。ほぼ前例のない急騰により、輸出依存型の台湾経済はリスクにさらされ、ドル建て資産を多く保有する生命保険業界に圧力となっている。トレーダーらによると、台湾の国営銀行は26日に米ドルを購入したが、規模は限定的だったという。

  激しい為替変動は、台湾最大企業の台湾積体電路製造(TSMC)にも重しとなっている。同社は、海外子会社の為替ヘッジ業務を強化するため、過去最大となる100億ドル(約1兆4400億円)の資本注入を実施する予定だ。

  オーバーシー・チャイニーズ銀行のシニア為替ストラテジスト、クリストファー・ウォン氏は「ある程度の範囲で、台湾ドルは輸出企業や金融機関が米ドルを急いで売却する動きから、強含みの悪循環に陥るリスクがある」との見通しを示した。

  オーストラリア・ニュージーランド銀行のアジア調査責任者、クーン・ゴー氏は、中東情勢の緩和を背景に、弱含みの米ドルと台湾株式市場への資金流入が、再び台湾ドル高圧力を強めていると指摘した。同氏は「輸出の堅調さから、現地の輸出企業は引き続き売却すべきドル資産を多く保有しており、生命保険会社は米ドル安がさらに進む可能性に備え、為替リスク管理のためヘッジを強化したいと考えている」として、「台湾ドルの主要水準の1ドル=29台湾ドルを突破するのは、時間の問題のようだ」と述べた。

Your browser does not support the audio element.

台湾ドルが26日、1ドル=29.15台湾ドルと3年ぶりの高値を記録した

 

原題:Taiwan Dollar Hits Three-Year High on Fund Inflows, Repatriation(抜粋)

Share.