英国のインフレ率は昨年12月に、予想に反し3カ月ぶりに低下した。来月のイングランド銀行(英中央銀行)の利下げへの期待が強まった。
政府統計局(ONS)が15日発表した12月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比2.5%上昇と、11月の2.6%上昇から伸びが鈍化した。
12月の実績は11月に中銀が予測した数値と一致。民間エコノミストの予想は前月から横ばいの2.6%上昇だった。宿泊費と外食費が低下しインフレ鈍化に寄与した。
総合インフレ率は中銀目標の2%を上回っているものの、サービス部門の価格上昇率が2022年3月以来の低水準である4.4%に落ち着いたことで、基調的な圧力が弱まっていることが示された。
ポンドは統計発表後に一時0.4%下落し、23年後半以来の安値に近い1.2163ドルを付けた。

統計発表を受けて市場は今年2回の利下げを完全に織り込んだ。想定される今年の利下げ幅は50ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)と14日の40bp弱から拡大した。
2月利下げの確率は80%と従来の60%から上昇した。ベイリー総裁をはじめとする政策委員らは「段階的」なペースでのさらなる利下げを支持する姿勢を示している。
クレディ・アグリコルのG10通貨戦略責任者、バレンティン・マリノフ氏(ロンドン在勤)は「今日のインフレデータは市場の利下げ期待を再び呼び起こすかもしれない」と述べ、「ポンドの相対的な魅力という点ではありがたくないが、投資家が経済見通しについてそれほど悲観的ではなくなる可能性はある」と付け加えた。

インフレ低下は英経済・財政を取り巻く市場の不安を幾分沈静化させた。先週の金融市場混乱で10年物国債利回りが17年ぶり高水準に達し、リーブス財務相の財政計画が破綻する恐れがあった。
15日午前の10年物英国債利回りは8bp低下し、リーブス財務相に若干の余裕をもたらした。
借り入れコストの上昇により、リーブス氏は3月26日の予算責任局(OBR)による財政見通し更新を前に、自身の財政ルールに抵触するリスクにさらされた。
インフレデータについて発言したリーブス氏は、最近の市場の売り崩しには言及せず、インフレ抑制には「まだやるべきことがある」と述べた。
原題:UK’s Unexpected Inflation Slowdown Provides Respite for Reeves、Traders Ramp Up Bets on BOE Rate Cuts After UK Inflation Slows、Traders Ramp Up Bets on BOE Rate Cuts After UK Inflation Slows、UK Inflation Unexpectedly Slows in Boost for Rate Cut Hopes (1)(抜粋)
(最終4段落を追加します)
