NTTが上場子会社のNTTデータグループを完全子会社化する件について、8日の取締役会に付議すると発表したことを受け、NTTデータ株が東京市場で大量の買い注文を集めて気配を切り上げている。NTT株は前日比ほぼ変わらずの水準で推移している。
NTTデータも同様の発表をし、両社は決定した場合には速やかに公表するとした。日本経済新聞が情報源を明らかにせず先に報じていた。一般株主が保有する40%強の株式に対する株式公開買い付け(TOB)を行い、投資総額は2兆円台半ばとなる見通しだという。
NTTが2023年に公表した中期経営計画では、AIやデータセンターなどの成長分野を強化する方針を示している。通信業界ではAIを軸に競争が激しくなっている。世界3位のデータセンター事業者であるNTTデータを完全子会社化して迅速な経営判断を図り、海外展開を加速させる狙いがあるようだ。
日経の報道によると、買い付け価格は足元の株価に30-40%のプレミアムになる見通しで、きょうにも発表されるという。NTTデータ株の7日終値は2991.5円だった。両社株は午前8時20分時点で売買停止となっていたが、46分に再開した。
NTTデータの2025年3月期の営業利益予想は前の期比8.5%の3360億円で、NTT全体の営業利益の約2割を占める。ブルームバーグのデータによると、NTTはNTTデータ株の57.73%を保有する。
親子上場も解消することになる。東京証券取引所は2月に「親子上場等に関する投資者の目線」を公表。少数株主保護の観点からも投資家の不満が多い親子上場の在り方について改めての検討や情報開示の強化、投資家との対話を促していた。
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