米共和党は、富裕層に課す所得税の最高税率を引き上げることを検討している。2017年に成立した減税の恒久化など、現在取りまとめている税制法案の一部コストを相殺することが目的。増税に長年反対してきた同党にとって大きな方針転換となる。
事情に詳しい複数の関係者が匿名を条件に明らかにしたもので、年間課税所得100万ドル(約1億4600万円)以上を対象に新たな税率区分を設け、39-40%前後を適用する案が検討されているという。
また、現行の最高区分である年間課税所得62万6350ドル超の単身者に適用される税率37%を39.6%に引き上げる案も検討している。これはオバマ政権下で定められた税率に戻ることを意味する。この案についてはニュースサイトのアクシオスが先に報じていた。

トランプ大統領
Photographer: Jim Lo Scalzo/EPA/Bloomberg
関係者によれば、増税案は確定しておらず、今後変更される可能性がある。トランプ政権当局者と、政権に近い議員らは向こう数カ月以内の議会通過を目指し、包括的税制法案の草案策定に着手している。
財務省の声明によると、ベッセント長官は議会に対し、第一次トランプ政権下で成立した減税の恒久化に向け、税制法案に迅速に取り組むよう促している。
ホワイトハウスの担当者にコメントを求めたが、すぐには返答はなかった。
富裕層が対象だとしても、増税案は共和党内で論争を引き起こす可能性が高い。共和党はかつて党員に増税反対のスタンスを事実上義務付けていたが、トランプ政権下でよりポピュリスト的立場を受け入れるようになった。
上院は数日内に、税制法案の大枠を定める予算決議案を採決する予定。同案は4兆ドル規模のトランプ減税の延長に加え、1兆5000億ドルの追加減税に道を開くものとなる。
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原題:Republicans Debate Hiking Tax Rate to 40% for Millionaires (1)(抜粋)
