11月27日の宇都宮市長の任期満了まで半年を切った。5期目の現職・佐藤栄一市長(62)は進退を明らかにしていないが、過去5回の知事選、市長選のダブル選を共に戦った福田知事が6選を目指す意向を固めており、佐藤氏の動向に注目が集まっている。(井上暢、奥山大輝)進退が注目される宇都宮市の佐藤栄一市長進退が注目される宇都宮市の佐藤栄一市長

 「予定としては白紙だ」。5月23日の定例記者会見で、佐藤氏は市議会6月定例会で進退を表明するかどうか問われ、こう述べるにとどめた。6月定例会は今月7~28日に開かれ、14日と17~19日に本会議の一般質問が行われる予定だ。 佐藤氏は実業家出身。宇都宮市長を務めていた福田氏の知事選出馬に伴う2004年の市長選に、福田氏の後継として立候補し、初当選した。連続5回当選しており、今秋の市長選で6選を決めれば、市政史上最多となる。 5期目では、長年取り組んできたLRT(次世代型路面電車)「ライトライン」が昨年8月に開業した。利用客数は好調に推移し、全国的な注目を集めており、JR宇都宮駅西側への延伸に向けた準備も始まっている。 市政関係者からは「LRTは追い風だ。LRTの西側延伸を実現するためにも、続投が望ましい」と期待する声がある。一方、佐藤氏を支える自民党会派内でも「6期目は長すぎるという声は無視できない」(ベテラン市議)という慎重な見方もある。 表明時期も焦点となる。佐藤氏は、福田知事の正式な出馬表明後に、去就を正式に明らかにする方針を示している。 佐藤氏が現職として行った過去4回の出馬表明は、いずれも市議会で自民市議の質問に答える形をとった。再選を目指した08年は3月定例会、3選の12年と4選の16年は6月定例会だった。20年は新型コロナウイルス感染症の対応に追われ、9月定例会にずれ込んだ。 佐藤氏は「例年6月頃に表明をしていたようだ。それが一つの基準になる」(5月23日の定例記者会見)と述べており、進退表明が近いことを示唆している。 これまでに市長選に立候補を表明した人はいない。立憲民主党県連は4月の幹事会で、8月末をメドに独自候補の擁立を発表する方針を示している。