多くの人が参列した吉井さんの告別式 水俣病問題で分断された地域の絆を取り戻す「もやい直し」に取り組み、5月31日に92歳で亡くなった元熊本県水俣市長、吉井正澄さんの告別式が2日、同市の斎場で営まれた。遺族や関係者ら約170人が参列し、水俣病被害者と加害者の垣根を越えて融和に尽力した故人の足跡と人柄をしのんだ。
水俣市議を経て1994年に初当選し、2期8年務めた。同年5月の水俣病犠牲者慰霊式で行政責任を初めて認めて公式に謝罪。95年の政治決着への道を開いた。退任後も水俣病関係者の橋渡し役を担い、2004年の最高裁判決で国と県の加害責任が確定して救済問題が再燃した際も被害者に寄り添った。09年の被害者救済法や訴訟派の和解成立にも貢献した。
吉井正澄さん(2012年5月16日撮影)
会場には書籍や記念写真などが並べられ、故人の功績をたたえた。式では参列者代表の元副市長、森
近(ちかし)
さん(73)が環境モデル都市水俣への基礎を築いた手腕を振り返り、「吉井さんは人生の師。天国から水俣の将来や我々の生きざまを見届けてほしい」と弔辞を述べた。
1日の通夜には約450人が駆けつけた。
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