将棋で八冠を独占する藤井聡太竜王の師匠、杉本昌隆八段ら3人のプロ棋士によるトークショーが18日、長野県諏訪市の「駅前交流テラスすわっチャオ」で行われ、少年時代の藤井竜王や将棋の魅力について語り合った。

藤井聡太竜王、豊島将之九段に敗北し3勝1敗「気持ちを切り替えて頑張りたい」…名人戦

藤井聡太竜王(2月撮影)藤井聡太竜王(2月撮影) 登壇したのは杉本八段のほか、下諏訪町在住の田中悠一六段と、上田初美女流四段。杉本八段は、藤井竜王が5歳の時に祖母から将棋を教わったエピソードを紹介。祖母は駒の動かし方もおぼつかない初心者だったといい、「おばあちゃんに割と早い段階で勝てたことで将棋が楽しくなった。強いおじいちゃんに教わっていたら勝てずに飽きたかもしれない」と話し、「成功体験が大事だ」と語った。

諏訪市で18日に行われた3棋士のトークショー(左から上田女流四段、杉本八段、田中六段)諏訪市で18日に行われた3棋士のトークショー(左から上田女流四段、杉本八段、田中六段) また弟子入り前の藤井竜王について、杉本八段は「プロを目指したらこの子はタイトルを取ると確信した」と述懐。幹事を務めていた日本将棋連盟の研修会で、他の子が疑問点をよく聞きに来る一方、「藤井少年は一回もなかったように思う。自分で考えるタイプだった」と振り返った。 さらに、将棋に取り組む藤井竜王を尊重していた家族の大切さに触れ、「勝ち負けよりも一生懸命やっている姿を評価してあげてほしい」と聴衆に子育てのアドバイスも送った。 田中六段は長野市で育ち、周囲に将棋をする人が少ない中、独学で定石を覚えて対局でうまくいったことが成功体験になったと回顧。東京都出身の上田女流四段は、将棋道場に通うことで、「学校以外の友達と(将棋という)コミュニケーションツールを持つ楽しさを最初に感じた」と、小学2年の頃の自身の経験を語った。