沖縄県・宮古島に伝わる民謡の歌い手で、ラッパーとしても活躍した異色の経歴を持つ松原忠之が2作目の新譜「
美(かー)

宮古(みゃーく)
ぬあやぐ」(リスペクト)を29日に出す。宮古民謡の第一人者、国吉源次(1930~2021年)のまな弟子で、師に
捧(ささ)
げた初の自作曲も収録する。
松原忠之さん(4月24日、東京で)松原忠之さん(4月24日、東京で) 生まれ育ちは沖縄本島だが、父方の祖父母が宮古島出身などのゆかりを持つ31歳。小学3年生の頃に国吉の民謡研究所に通い始め、少年時代から国吉の舞台で伴奏役も務めてきた。民謡と並行して10代半ばでヒップホップにも目覚め、10年ほどはラップ中心だったが、27歳で民謡に本格復帰した。

 「師匠が年を取って活動が難しくなった。あれだけの方から手取り足取り教わった民謡の素晴らしさを広めたいと思った。沖縄のヒップホップ界で活動してきたが、そんな自分がやれば少しは民謡へのイメージも変わるんじゃないかと」
 日々の暮らしに根ざす表現という意味で、民謡もヒップホップも同じだという。新作では、国吉への敬意を
三線(さんしん)
とともに奏でる「
我(ば)

先生(しんしー)
」、宮古島出身のシンガー・ソングライター下地イサムと共演した宮古の子守歌「ばんがむり」など14曲を情感豊かに歌っている。

 「民謡の格好よさを発信していく」と、ヒップホップのイベントに民謡で出演することもあるという。那覇の酒場でレコードを手売りし、宮古民謡を広めた逸話を持つ師匠。その
一途(いちず)
さを受け継ぐ気骨が頼もしい。
 7月27日、下地とのライブを東京・南青山MANDALAで行う。