アメリカ・ハーバード大卒で、世界的バイオリニストの廣津留すみれさん(30)。高校時代は徹底した自己管理で学業とバイオリンを両立させていたという。(読売中高生新聞編集室 隅谷真)

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カーネギーホールで演奏してバイオリニストの廣津留すみれさんバイオリニストの廣津留すみれさん
 「高校は地元でトップの県立校に進みました。東大を目指すコースを選んでいたので、さすがに勉強量が多くて、出される課題の量も
膨大(ぼうだい)
。バイオリンの練習時間を確保するために、とにかく時間管理を徹底しました。自分で決めた時間内に、授業の準備や宿題、予習・復習といった課題を済ませようと思えば、集中力も上がります。やるべきことは『TODOリスト』を作って、着実にこなしていく。これは小学生の頃から今も続けている習慣です。課題があまりにも多くて、寝るのが深夜になることもありましたが、一つひとつクリアしていきました。手をつけたものは、何でも最後までやり終えないと気が済まない性格も、よかったのかもしれません」

 
高校1年の時にバイオリンの国際コンクールで優勝。副賞として高2の春、アメリカで演奏ツアーを行った。国際コンクールでイタリアへ。初の海外演奏だったが聴衆からは喝采を浴びた(本人提供)国際コンクールでイタリアへ。初の海外演奏だったが聴衆からは喝采を浴びた(本人提供) 「高校1年の時にイタリアで行われた国際コンクールに参加しました。海外での演奏は初めてでしたが、現地の人たちがとても盛り上がってくれて、結果はなんと優勝。その副賞として、アメリカ国内4州をまわる演奏ツアーをさせてもらいました。最後はニューヨークで、『音楽の殿堂』と呼ばれるカーネギーホールで演奏することができました。 帰国前、せっかく近くまで来たのだからと、母と2人でハーバード大のキャンパス見学ツアーに参加しました。特に行きたい大学があるわけでもなく、まだ受験勉強すら始めてない時期です。それでも、世界トップクラスの大学として名前は知っていたので、せっかくの機会だから見てみようと思ったんです」ハーバードでは当たり前の「両立」
 
軽い気持ちで訪れたハーバード大学では、自分との親和性のようなものを直感したという。
 「『ロボットみたいな人たちばかりなのかな』とか、勝手にイメージを
膨(ふく)
らませていたのですが、実際に大学を案内してくれた学生たちは、みんな普通の人間でした(笑)。とても印象的だったのは、どの学生もみんな、勉強ができるのは当然で、それ以外にスポーツとか、芸術とか、奉仕活動とかにとても熱心に取り組んでいることでした。
 私は子どもの頃から勉強とバイオリンの両立を続けてきて、周りからも『すごいね』と言われることが多かったけど、ハーバードではそれが当たり前なんです。直感的に、この大学なら自分にピッタリなのではないかと思いました」
 
クリアすべき目標が定まれば、あとは行動あるのみ。高校時代の廣津留さん(本人提供)※写真は一部加工しています。高校時代の廣津留さん(本人提供)※写真は一部加工しています。 「帰国後も、ハーバードに行きたいという気持ちはどんどん大きくなっていきました。高2の終わりに、どうしても見たい舞台があって、母とカリフォルニアを訪れた時、ついにその思いを打ち明けました。母も『いいんじゃない』と背中を押してくれました。 目標が決まれば、あとはやるべきことをやるだけです。インターネットで色々と調べてみると、日本国内からも受験できることがわかりました。SAT(大学進学適性試験)と呼ばれるアメリカの共通テストのほかに、履歴書、高校の先生などからの推薦状、高校3年間の成績、エッセー(小論文)2本など、準備すべきことや、求めている学生像まで、必要なことは大学のホームページに全部書いてありました。
 18年間、勉強は全て独学でこなしてきた私が、唐突にハーバードを受けようと思えたのは、やはり英語が読めたことが大きいと思います。でも、ハーバードに入学するために求められる英語力は、やっぱり相当にレベルが高くて、そこから必死の受験勉強が始まりました」
(つづく。次は「運命の出会い」編です)