一般社団法人トレイルブレイズハイキング研究所代表理事 長谷川 晋 さん 45
岩手県山田町でハイキング後、移動販売のパンダ焼きを発見した長谷川さん。「こういう偶然の出会いがうれしくて、おいしい」=本人提供 みちのく潮風トレイル(MCT)との関わりは、2016年に北海道の北根室ランチウェイ(現在閉鎖中)を歩いた帰り、ついでに部分開通していた八戸(青森)から久慈(岩手)を歩いたことが始まりだった。僕は新しく長距離自然歩道が増えることに懐疑的だったが、MCTは、美しくて楽しかった。
潮風トレイル全線開通5年 6月にイベント
その後、名取でMCTのワークショップにゲストとして招かれた。地域の人たちの「何もなくなってしまったけど、自分たちの好きな土地に来てほしい」という期待を聞き、何かできることをしたいと強く思った。 そして、MCTのデータブックとマップブックの制作に携わることになった。日本にはトレイルコースがあっても、専用のマップがなく、ハイカーが登山用の地図を手に、自分で計測して作るしかない。そこで、米国のトレイルマップを参考に、歩く人に特化した地図を作ろうと、全線を歩き、水分補給の場所、テントを張れる場所など、ハイカーに必要な情報を集めた。 こだわったのが、距離の記載だ。あと何キロ歩けば休憩地点に着くのかなどを明記した。また、大きく1枚の地図を広げて見るのではなく、持ち運びしやすい冊子型にした。初心者にも手に取ってもらいやすいように、1000キロのコースを10区間に分けた。 数年かけて、2020年10月に完成。手探りだったが、この経験を参考に、現在、ほかの国内のトレイルコースでもマップ作りを進めている。僕の人生にとって、MCTは切り離せない存在となった。 日本をあちこち歩いてみると、どこの土地もありのままで特徴があり、差別化などしなくても、全てが唯一無二であることを体感できる。MCTには、僕が知らない日本がたくさんあった。舗装路が多いけれど、それを忘れるくらい自然を近くに感じながら歩けることの意味を知った。古人が歩いた道の現在を歩くことが、とても面白い。 MCTが100年先に続く道であるように、これからも一緒に歩き続けたい。「みちのく潮風トレイルウォーク」開催 !
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