シンガポールの南洋理工大学(NTU)は8月28日、中国の支援を受けるフィンテック企業の成長や、中国の決済・情報通信技術企業とアフリカ企業との提携を取り上げ、中国企業による投資や技術提携がアフリカのフィンテックの発展を支え、同分野における中国の影響力が拡大しているとする分析を発表した。

(出典:NTU)

2025年のサハラ砂漠以南のアフリカのモバイルマネー取引額は1兆4000億ドルで、世界全体の同取引額の66%を占めた。アフリカのフィンテック収益は2030年までに約650億ドルへ13倍に増えると予測される。事業は依然として決済中心だが、中国でみられた発展と同様、信用供与や資産運用など幅広い金融サービスへと、徐々に拡大している。

中国の支援を受けるOPayとPalmPayは、代理店バンキングとモバイルバンキングを通じ、ナイジェリアの従来型銀行に対抗している。2025年の調査では、同国の金融サービス利用者の半数が両サービスを1日1回以上利用したのに対し、銀行支店は2%、現金自動預払機(ATM)は6%であった。中国企業製の携帯型販売時点情報管理(POS)端末や、アフリカで広く普及する伝音科技(Transsion)製携帯電話へのPalmPayアプリの事前搭載も成長を後押しした。OPayの2025年の収益は5億3630万ドルと前年の2倍超になり、融資実行額は9億3830万ドルへほぼ4倍に増えた。

中国企業との提携も広がる。華為技術(ファーウェイ)はM-Pesaのサーバーを2015年にドイツからケニアへ移転し、2025年のインフラ更新も支援した。AlipayやWeChat Payとの提携はM-Pesaの世界展開を強化し、エチオピアのTeleBirrもファーウェイのインフラを利用する。南アフリカのMTNはAnt Internationalとの提携により、2026年第3四半期からナイジェリアでモバイルマネー事業を決済から融資へ拡大する計画だ。南アフリカのスタンダード銀行とアンゴラのフォメント・アンゴラ銀行(BFA)は、中国の人民元国際決済システム(CIPS)への接続を進めており、中国・アフリカ間の人民元直接決済も拡大している。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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