ウェイティングピリオド初日から4日連続で進行して最速で終了したゴールドコーストでの第3戦と一転、ニュージーランド・ラグランでの第4戦『Corona Cero New Zealand Pro』はウェイティングピリオド後半まで待って最高のクライマックスを迎えようとしている。
現地時間5月24日の大会5日目はウネリの到達を待って午後までホールドした後、夕方にかけてメンズQFとウィメンズSFが進行。
公式3-5ftレンジのパーフェクトなレフトブレイクで2026年CT最初の10ポイントといくつかの9ポイントが出た1日だった。
PHOTO: © WSL/Ed Sloane
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ヤゴ・ドラが2026年CT初の10ポイントで逆転
(ヤゴ・ドラ)
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この日行われた6ヒートは全て見応えある勝負になったが、中でもヤゴ・ドラ(BRA)とコール・ハウシュマンド(USA)のグーフィーフッター対決は最高のショーとなり、いつもは静かなラグランがまるで満員のスタジアムのような盛り上がりを見せた。
ヒートはコールがスタイリッシュなライドで8ポイントを2本まとめ、ヤゴをニード9.50に追い込んでいた。
残り時間3分、ヤゴはセットにテイクオフするとストールしてランプセクションを完璧な形で見極め、天高く飛びながらヘリコプターの羽のように一回転。これ以上ない最高の着地の後、大きなレイバックに繋げた。
会場は割れんばかりの声援に包まれ、5人のジャッジが10ポイントを出して逆転に成功。
真後ろで見ていたコールも笑うしかない見事な1本だった。
PHOTO: © WSL/Rambo Estrada
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(コール・ハウシュマンド)
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「あのチャンスを与えてくれた神にただ感謝している。全てが終わったかのように思えた。コールは完璧なヒート運びをしていたし、正しい波を選んでいたよね。自分の波は彼よりも明らかに小さく、掘れていなかった。本当にチャンスが来ることを祈るしかなかったよ。9.50が必要なことは分かっていたし、とにかく全力を出せる波が必要だった。最後の波にテイクオフしたとき、小さなポケットができているのが見えて、『よし、これに全てを賭ける』と思ったんだ。フラットなセクションまでしっかり飛ばして、完璧に着地できた。あとは最後まで乗り切るだけだと確信していたよ。最高の気分さ」
次のヒートの出番を待っていたイタロ・フェレイラは、ヤゴのフルローテーションにジャッジが陶酔していたのを見てミゲル・プーポとのブラジリアン・グーフィーフッター対決でいきなり同じアプローチを見せた。
10ポイントには届かなかったが、9.00とミゲルにプレッシャーをかけるには十分なスコアを稼ぎ、このヒートを勝ち上がった。
次のSFはヤゴとイタロのカード。
ライブランキングでは、前日に続いてミゲルがトップを維持しているが、両者共に優勝すればイエロージャージ獲得のチャンスがある。
(ヤゴに触発されたエアーで9ポイントを出したイタロ・フェレイラ)
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フィリッペを完璧に抑えたグリフィン
(グリフィン・コラピント)
PHOTO: © WSL/Oscar Hetherington
QFの後ろ2ヒートはグーフィーフッター対決が続いたが、前の2ヒートはレギュラーフッター対決が続いた。
今年のワールドタイトル候補とも言えるグリフィン・コラピント(USA)、フィリッペ・トレド(BRA)のカードはヒート序盤に8.50、7.83を続けて出したグリフィンがフィリッペをコンビネーションに追い込んだ。
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(苦手なグリフィンに抑えられたフィリッペ)
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焦りからかリズムを崩したフィリッペはワイプアウトが多かったが、コンビネーションを解消した後はエンジンがかかり、ヒートのハイスコアとなる8.70を出して追い上げた。
しかし、グリフィンは8.60とスコアを伸ばしてリードを広げ、ベルズでの開幕戦以来のSF進出を決めた。
なお、グリフィンはフィリッペとの対戦を得意としており、これで8戦中5勝目となった。
「波に乗れて本当に気分が良かった。あのヒートの終盤はノンストップだったよ。フィリッペとサーフィンができることに、ただ興奮していた。彼とヒートで当たるたびに、お互いのベストを引き出し合えるんだ。『ツアーの中で誰とサーフィンするのが一番好き?』と聞かれることがあるけれど、いつもフィリペと答えているよ。何というか、毎回最高のバトルを繰り広げている。本当に楽しいんだ。あのヒートを勝ち抜いて、素晴らしい波に乗れたことに最高に興奮している。もう2ヶ月間ツアーを回っているけれど、ああいう瞬間を味わえることこそ、まさに戦っている理由であり、これほど愛している理由でもある。観客のエネルギーも凄いよね。あんなに沢山の人が集まってくれて、驚かされるよ。みんなに本当に感謝している。僕たちが波に乗るたびに、崖の上にいる全員が盛り上がっているのが聞こえたんだ。NFLのフットボールの試合でもしているような気分だったさ」
グリフィンはSFでモーガン・シビリック(AUS)と対戦する。
この日、モーガンは和井田理央(IND)とのカードを残り時間僅かで逆転勝利。
僅か0.10ポイント差の緊迫したヒートだった。
(モーガン・シビリック)
PHOTO: © WSL/Oscar Hetherington
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(和井田理央)
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カリッサがパーフェクトヒートに近いスコアでサクラを倒す
(トータル19.00をまとめたカリッサ・ムーア)
PHOTO: © WSL/Ed Sloane
シングルスコアのハイエストはヤゴだったが、トータルではSFでベティルー・サクラ・ジョンソン(HAW)と戦ったカリッサ・ムーア(HAW)が9.00、9.20と重ね、最後には9.80と3本目の9ポイント台を出し、トータル19.00とパーフェクトヒートに近いスコアを記録。
クリティカルセクションでのカリッサのターンは一つ一つが力強く、5xワールドチャンピオンとオリンピック金メダリストの威厳を感じた。
「本当に楽しかった。振り返った時に、人生の宝物として大切にするヒートの一つになると思う。まさに夢の中にいるみたい。ずっと家族を持ちたいと願っていたし、娘がビーチにいて私に手を振ってくれること。そして、私のために拍手することを覚えてくれているなんて、本当に最高よ。これこそが勝利。ファイナルに進出してソーヤーと戦えるなんて信じられない。素晴らしいバトルになるはず。波が続いて、良いショーを見せたい。本当に最高よ」
(波のチョイス、ターンの位置など全て完璧に近かったカリッサ)
PHOTO: © WSL/Rambo Estrada
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(カリッサとのハワイアン対決に敗退したサクラ)
PHOTO: © WSL/Ed Sloane
僅か0.03ポイント差のクロスゲームを制したソーヤ
(ソーヤ・リンドブラッド)
PHOTO: © WSL/Ed Sloane
今イベントのダークホース的な存在の二人、ソーヤ・リンドブラッド、アリッサ・スペンサーのカリフォルニアのグーフィーフッター対決は僅か0.03ポイント差のクロスゲームだった。
大きなラッピングターンの連続で1本目に8.83を出したソーヤが最後にバックアップを6.93に伸ばして勝利。
2024年のルーキー・オブ・ザ・イヤーでもある現在20歳の彼女は3度目のファイナル進出で初優勝を狙う。
(アリッサ・スペンサー)
PHOTO: © WSL/Ed Sloane
「ようやくSFを突破できて本当に気分が良いわ。過去2大会は本当に惜しかったので、辛かった。ファイナル進出は凄い嬉しい。あと1ヒートね。二人ともグーフィーフッターだから、お互い楽しんでいたと思うし、今のコンディションは完璧。本当に夢のような時間だった。このオフシーズンは本当に一生懸命練習したわ。去年はミッドシーズンカットで落ちたから、他の選手より3ヶ月長く練習する時間があった。沢山サーフトリップに出かけて、自分のサーフィンを磨いたわ。その努力が報われて嬉しい」
ネクストコールは現地時間5月25日の7時15分(日本時間同日4時15分)で20分後に開始予定。
ファイナルデーは4ヒートのみなので、早起きしてお見逃しなく!
WSL公式サイト
http://www.worldsurfleague.com/
Corona Cero New Zealand Pro Presented by Bonsoy Men’s Quarterfinal Results
HEAT 1: Griffin Colapinto (USA) 17.10 DEF. Filipe Toledo (BRA) 15.83
HEAT 2: Morgan Cibilic (AUS) 13.60 DEF. Rio Waida (INA) 13.50
HEAT 3: Yago Dora (BRA) 17.50 DEF. Cole Houshmand (USA) 17.00
HEAT 4: Italo Ferreira (BRA) 16.63 DEF. Miguel Pupo (BRA) 12.17
Corona Cero New Zealand Pro Presented by Bonsoy Women’s Semifinal Results
HEAT 1: Sawyer Lindblad (USA) 15.76 DEF. Alyssa Spencer (USA) 15.73
HEAT 2: Carissa Moore (HAW) 19.00 DEF. Bettylou Sakura Johnson (HAW) 13.70
Corona Cero New Zealand Pro Presented by Bonsoy Men’s Semifinal Matchups
HEAT 1: Griffin Colapinto (USA) vs. Morgan Cibilic (AUS)
HEAT 2: Yago Dora (BRA) vs. Italo Ferreira (BRA)
Corona Cero New Zealand Pro Presented by Bonsoy Women’s Final Matchup
HEAT 1: Sawyer Lindblad (USA) vs. Carissa Moore (HAW)
(黒本人志)
