崖っぷちの長崎が強靭なディフェンスで逆襲、タイに戻して運命の最終決戦へ

【(C) B.LEAGUE】
りそなグループ B.LEAGUE 2025-26 SEASONは、いよいよクライマックスを迎える。「りそなグループ B.LEAGUE FINALS 2025-26」に駒を進めたのは、チャンピオンシップ初出場でファイナルまで一気に駆け上がった長崎ヴェルカ(西地区1位)と、5年連続でこの舞台に立った琉球ゴールデンキングス(西地区3位)。
“新進気鋭の挑戦者”と“常勝軍団”という顔合わせとなった最終決戦。5月23日のGAME1は、琉球が僅差の激闘を制して71-69で先勝し、3年ぶり2度目のリーグ制覇へ王手をかけた。後がなくなった創設6年目の長崎が崖っぷちからの逆襲で星をタイに戻すか、それとも百戦錬磨の琉球が一気に王座奪還へ昇りつめるか。5月24日、13,240人もの大観衆が詰めかける横浜アリーナで、運命のGAME2の火蓋が切って落とされた。

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長崎は#11熊谷航、#18馬場雄大、#5イ ヒョンジュン、#7ジャレル・ブラントリー、#25アキル・ミッチェル、琉球は#14岸本隆一、#15松脇圭志、#4ヴィック・ロー、#45ジャック・クーリー、#53アレックス・カークと、GAME1と同じ顔ぶれがスターターに名を連ねてTIP OFFを迎えた。GAME1、第1クォーターだけで11点のリードを作り勝利を収めた琉球だが、この日も良い立ち上がりを見せる。合わせのプレーから#4ローが豪快なダンクを決めて先制すると、#53カークがフックシュート、#14岸本がレイアップ、#15松脇が3Pシュートを沈めて9-0のランを作ったのだ。

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しかし、崖っぷちの長崎は同じ轍を踏まない。開始2分半、#5イがトップから3Pシュートを射抜いてチーム初得点を記録すると、さらに#14スタンリー・ジョンソンも3Pシュートを決めて反撃の狼煙を上げる。GAME1後、モーディ・マオールHCが「ゴール下をチーム全員で死守すること。守り抜けば自分たちの走る展開が生きてきます」と語っていたとおりのプレーを展開。激しいプレッシャーをかけて琉球のオフェンスを停滞させると、#18馬場のプットバックで加点。さらに#5イの3ポイントプレーに続けて、3Pシュートも射抜くなど連続得点し、14-12と逆転に成功した。長崎は琉球の武器であるインサイドにボールが入れば2人、3人で対応し、ミスを誘うタフなディフェンスを展開。このクォーターだけで#5イが12得点を奪う圧巻の活躍を見せ、20-14とリードを奪って第1クォーターを終えた。

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続く第2クォーター、琉球がプレッシャーの強度を引き上げると、試合は息詰まるディフェンス合戦の様相を呈する。その中で琉球は#18脇真大のレイアップ、#14岸本と#4ローのフリースローで着実に得点し、開始4分半で2点差にまで肉薄した。対する長崎は、放ったシュートがリングに嫌われる苦しい時間が続いたが、残り5分強、#11熊谷が3Pシュートを沈めてクォーター初得点。その後、ハーフコートオフェンスでオープンショットが作れない時間もあったが、ベンチから登場した#14ジョンソンが個人技で打開して連続得点。さらに#7ブラントリー、#18馬場がレイアップで加点してリードを保持する。粘る琉球は、クォーター終了間際に#21デイミアン・ドットソンが難度の高いタフショットを立て続けに沈めて食い下がり、31-29と長崎がわずか2点をリードする緊迫した展開でハーフタイムを迎えた。
前半のリバウンド数は長崎が17本、琉球が18本とほぼ互角。セカンドチャンスでの得点も両チームともに2点と、互角の争いが繰り広げられた。
琉球のファウルトラブルを突き、ジョンソンの爆発で長崎が主導権を握る

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後半開始直後、琉球は#45クーリーのインサイドシュートで31-31と同点に追いつく。しかし、その直後に琉球をトラブルが襲う。司令塔の#14岸本が4ファウルを喫し、ベンチへ下がったのだ。この好機を、長崎は見逃さなかった。#14ジョンソンがプルアップ3Pシュートを沈めてリードを奪うと、#18馬場、#14ジョンソンがスティールからファストブレイクで得点。開始4分で39-31とし、この日最大となる8点のリードを奪う。
オフェンスの糸口がつかめない琉球は、#45クーリーがインサイドで加点してつなごうとしたが、長崎は残り4分、#7ブラントリーのレイアップで43-33と点差を2桁に広げると、その後は#14ジョンソンが中心となって加点。琉球も#8佐土原遼の3Pシュートで食らいついたが、このクォーターのスコアを21-9とした長崎が、52-38とリードを14点差にまで拡大して最終クォーターを迎えた。

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運命の第4クォーター、琉球は4ファウルのリスクを背負いながらも#14岸本をコートへ送り出す。すると岸本は開始1分、トレードマークでもあるディープスリーを射抜き11点差とした。それでも、長崎のディフェンスの前に、開始4分まで琉球の得点はこの3Pシュートのみに抑え込まれる。
長崎は高い位置でボールを展開すると、合わせのプレーから#14ジョンソン、#18馬場が得点。58-41とリードをこの日最大の17点差にまで広げた。
タイムアウトでアジャストを図った琉球は、#4ローがインサイドで決め、#15松脇もフリースローで加点して点差を縮めにかかる。一方、長崎は開始4分半、#11熊谷がファウルアウトとなったが、ボールマンプレッシャーを維持して隙を与えない。それでも琉球は粘り強いアタックからフリースローで加点し、残り3分半で再び11点差にまで詰め寄る。 約3分間、得点が止まっていた長崎は残り3分20秒、エースの#7ブラントリーがドライブから得点。それでも、諦めない琉球は#4ローのフリースローでつなぐと、残り1分46秒には#8佐土原が3Pシュートを成功させ、ついに一桁の8点差にした。
タイムアウト明け、長崎は#7ブラントリーが3Pシュートを放つもリングに弾かれ、琉球がリバウンドを確保する。琉球は続くオフェンスで#14岸本がフリースローを2本とも落ち着いて沈め、残り1分で60-54と6点差にまで詰め寄った。

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ここから、両チームによる息詰まる攻防が始まった。
得点が欲しい長崎は残り46.3秒、#5イがファウルを誘って獲得したフリースローを2本とも確実に沈めて62-54とする。しかし琉球も食い下がり、残り35秒に#4ローがトップから値千金の3Pシュートを射抜いて62-57と5点差に肉薄。そのわずか5秒後、琉球のファウルで得たフリースローを長崎の#18馬場が2本とも決めて64-57と再び引き離すが、琉球は残り15.6秒、#4ローが3Pシュートを放った際にファウルを獲得。このフリースロー3本を全て沈めて64-60と4点差に迫るとファウルゲームを展開する。
だが、長崎は残り11.5秒、#14ジョンソンがこのフリースロー2本を冷静に沈めて66-60とし、勝負あり。琉球の猛烈な追い上げを振り切った長崎が激戦を制し、対戦成績をタイに戻して、王座の行方は運命のGAME3へと持ち込まれた。

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長崎は#14ジョンソンが両チーム最多となる25得点を挙げて勝利の立役者となったほか、#5イが16得点、#18馬場が10得点をマーク。琉球は#4ローがチーム最多の17得点、#14岸本と#45クーリーが11得点を記録した。スタッツでは琉球がリバウンド数で40-37とわずかに上回ったものの、ターンオーバー数が15本(長崎は10本)と増加し、オフェンスのリズムを失う要因となった。対する長崎は、武器であるトランジションから速攻での得点を17得点(琉球は5得点)と圧倒し、持ち前の走るバスケを体現して見せた。
<オンコートインタビュー>
■モーディ・マオールHC
――初戦を落とした中での今日のGAME2でした。選手たちをどのような言葉で送り出したのでしょうか。
「自分たちらしくあれ、と伝えました。正直なところ、自分たちのバスケットボールさえ遂行できれば、今日は絶対に勝てると選手たちに伝えて送り出しました」
――今日の勝利に繋がった要因はどのようなところでしょうか。
「信じられないほどのハート(闘志)と信じられないほどの努力です。選手たちは正に我々のやり方を徹底して体現してくれました。自分たちのアイデンティティであり、ヴェルカが本当に遂行したいバスケットボールをやり抜いたからこそ、今日の勝利をつかみ取ることができたと思います」
――今日は琉球のオフェンスを60点台に抑え込みました。ディフェンスについてはいかがですか。
「すばらしい努力、フィジカリティ、凄まじい競争心を見せてくれました。ディフェンスの局面で激しく戦い、自分たちの役割を完遂できたこと。そして何より、ゴール下のリバウンドを我々がしっかりと支配できたことが、今日の勝因だと感じています」
――先週のセミファイナル後、長崎のファンへ向けて「ファイナルもホーム並みの応援を」と呼びかけていました。この2日間の声援はどのように感じていますか。
「今日のアリーナは、まるで我々のホームである(長崎の)『ハピネスアリーナ』のようだと強く感じました。素晴らしい声援を本当にありがとうございます」
■#14 スタンリー・ジョンソン
――今日25得点の大活躍でした。特に第3クォーターのステップバック3Pシュートやスティールからのダンクなど、勝負どころの後半はどのような気持ちでリングに向かっていたのでしょうか。
「今日の自分の得点はもちろんですが、何よりもチームのディフェンスリバウンドにおけるすばらしい働きがありました。これはすべて、試合に勝つためのものです。誰が活躍したか、誰が何点取ったかは問題ではありません。我々にとって何より重要なのは勝利すること。シーズンをこのような形で終わらせたくはありませんでした。火曜日にシーズンを完結させるチャンスを得たこと、今シーズンの我々のミッションを遂行する機会を得られたことに、本当に感謝していますし、うれしく思っています」
――1勝1敗のイーブンとなり、決着は次戦へともつれ込みました。運命のGAME3への意気込みをお願いします。
「次の戦いを楽しみにしています。我々はリーグで最も競争力のあるチームです。シーズンを通してそれを証明してきましたし、自分たちが掴みたいもののために戦うチャンスがもう一度あることに、本当に感謝しています。チーム全員が同じ気持ちです。火曜日(GAME3)が待ちきれません」
■#18 馬場雄大
――終盤の琉球の追い上げをかわして勝利しました。
「この試合は、長崎のために戦いました。火曜日にもう1試合この舞台で戦えるということはすごく光栄なことですし、そのために今日すべてを懸けて戦ったので、本当に良い結果が得られたと思っています」
――今日のスタッツを振り返ると4リバウンド、そのうち3本がオフェンスリバウンドでした。リバウンドへの意識についてはいかがですか。
「今シーズン、Bリーグで勝つためにはオフェンスリバウンドを支配しなければならないと、チーム全体で取り組んできました。そこを一番大事なこのファイナルという大舞台で表現できて本当に良かったですし、火曜日(GAME3)も絶対にそこを支配しにいきたいと思います」
――昨日のGAME1敗戦後、「こうなったら火曜日まで戦う」という宣言があり、今日それを見事に有言実行されました。改めて、王座決定戦となるGAME3への強い意気込みをお願いします。
「僕たちの戦いはまだ終わっていません。長崎のために、そして(今季で引退する狩俣)昌也さんのためにも最後の最後まで戦い抜きます。もう泣いても笑っても、次が今シーズン最後の試合です。絶対に勝って、みんなで笑顔で終わりたいと思います」
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