東京都は2月16日、アジア最大級のグローバルイノベーションカンファレンス「SusHi Tech Tokyo 2026」のメディア向け説明会を都内で開催した。4回目の開催となる今回は、4月27日・28日のビジネスデイと29日のパブリックデイの3日間、東京ビッグサイトで実施する。参加者は6万人を見込む。2025年は100カ国・地域から5万7698人が来場しており、さらなる規模拡大を目指す。

SusHi Tech Tokyo 2026は4月27日〜29日に東京ビッグサイトで開催される
説明会では宮坂学副知事が登壇し、今回のテーマや見どころを発表した。2026年はAI、ロボティクス、レジリエンス、エンターテインメントの4領域にフォーカスする。AIを基軸に、暮らしを支えるロボティクス、都市の危機に備えるレジリエンス、生活を豊かにするエンターテインメントという構成だ。

2026年はAI、ロボティクス、レジリエンス、エンターテインメントの4領域にフォーカスする
NVIDIAや自動運転、AIフィルムフェスも登場
セッションには、NVIDIAのスタートアップ・エコシステム担当バイスプレジデントであるHoward Wright氏が登壇する。AIとロボティクスの融合が暮らしをどう変えるのかを議論する場になるという。会場ではロボットの実機展示や自動運転車の試乗も予定している。

AIとロボティクスのセッションにはNVIDIAのHoward Wright氏やNAVERのSooyeon Choi CEOが登壇する
自動運転分野では、ティアフォーの加藤真平CEOが説明会に登壇した。同社が開発するオープンソースの自動運転ソフトウェアを活用し、日本科学未来館、東京ビッグサイト、東京テレポート駅を結ぶ自動運転バスの公道試乗を提供する。加藤氏は来場者に実際の乗車体験を呼びかけた。

ティアフォーはお台場エリアで自動運転バスの公道試乗を提供する
エンターテインメント領域にはソニーグループが参加する。同社のオープンイノベーション担当者がオンラインで登壇し、10年以上の実績を持つ「ソニー・アクセラレーション・プラットフォーム」の取り組みを紹介した。東京都のTiBカタパルト事業でクリエイティブ・エンターテインメント・クラスターのリードオペレーターを務めており、欧州拠点と連携しながらグローバルなスタートアップ連携を進めている。歌舞伎にフォーカスしたプログラムや、マルチリンガルマンガの展示も計画している。
AIを活用した映像作品を集めた「AI日本国際映画祭」(AI Film Festival Japan)も、会期中に開催する。2025年11月の前回開催では400作品以上の応募があり、今回はSusHi Tech Tokyo内での実施へと規模を拡大する。
スケールアップ支援を本格化
今回のもう一つの柱は、スタートアップ支援の拡充だ。東京都は2025年11月に「グローバルイノベーションストラテジー2.0」を公表し、スタートアップの創出に加え、スケールアップ支援も打ち出している。宮坂学副知事は11月の発表時、「グローバルとスケールアップの2つがキーワード」と説明していた。
具体的には、シード・アーリー期に加え、グロース期のスタートアップにも支援対象を広げる。民間と連携して集中支援する「SusHi Tech Global Startups」を新設し、グローバル展開を目指す企業を後押しする。

新設した「SusHi Tech Global Startups」にはディープテック分野を中心に複数社が参加している
過去の実績も示された。SusHi Tech Tokyoへの出展企業の評価額は、1年半で計1216億円増加したという。説明会に登壇した京都フュージョニアリングの世古圭代表取締役社長COOは、初回のSusHi Tech Tokyoでグランプリを受賞後、米エネルギー省との提携やグローバル投資家からの大型資金調達を実現したと語った。同社は現在、5カ国で事業を展開し、従業員数は160人に達している。
60カ国・地域から820社が応募
グローバルな広がりも拡大している。ピッチコンテスト「SusHi Tech Challenge 2026」には、60カ国・地域から820社が応募した。前回の46カ国・地域657社から大幅に増えている。20社を選抜してセミファイナルを実施し、グランプリには賞金1000万円を贈呈する。スタートアップの出展数も、前回の607社から700社へ拡大する見込みだ。

出展スタートアップは2023年の328社から2026年は700社に拡大する見込み
会場には、シンガポールや台湾、フランスなどがパビリオンを設ける。Business FranceのThibaut Fabre氏は説明会で、米国のCES、欧州のVivaTechに続くアジアのイノベーション拠点として、SusHi Tech Tokyoに期待を寄せた。
大学発スタートアップの出展エリアも新設する。全国の大学を束ねるNINEJPと協働し、10校前後の大学から出展を募る。AIをテーマにしたピッチコンテストや、40以上の技術ショーケースを展開する。
最終日の4月29日はパブリックデイとして一般にも無料で開放する。会場近くの旧首都高速(KK線)を活用したウォーキングイベントも、4月25日・26日に開催する予定だ。学生約400人が運営に参加するITAMAEプログラムでは、若手起業家向けのピッチコンテスト「出世魚ピッチ」やグローバルキャリアフェスティバルも実施する。
