
写真はAIのイメージ。2023年6月撮影。REUTERS/Dado Ruvic
[ニューデリー 16日 ロイター] – インドで16日、人工知能(AI)分野の世界的企業トップや各国首脳が参加する大規模な国際会議「インドAIインパクト・サミット」が開幕した。インドは同分野への投資呼び込みを強化している。
アルファベット傘下のグーグル(GOOGL.O), opens new tab、マイクロソフト(MSFT.O), opens new tab、アマゾン・ドット・コム(AMZN.O), opens new tabは、2030年までにAIやクラウド基盤に合計680億ドルを投資する方針をすでに表明しており、インドはAI企業の集積地として存在感を高めている。
インド政府は今回のサミットを、世界のAIガバナンスを巡る途上国の声を代弁する場と位置づけている。世界規模の同種イベントが途上国で開催されるのは今回が初めて。
モディ首相はXへの投稿で「サミットのテーマは『全ての人に福祉を、全ての人に幸福を』だ。人間中心の進歩のためにAIを活用するという共通の決意を反映している」と述べた。
主な登壇者には、アルファベットのスンダー・ピチャイ最高経営責任者(CEO)、オープンAIのサム・アルトマンCEO、アンソロピックのダリオ・アモデイCEO、リライアンス(RELI.NS), opens new tabのムケシュ・アンバニ会長、グーグル・ディープマインドのデミス・ハサビスCEOらが名を連ねる。ハサビス氏は19日に講演する予定。
モディ首相も19日、インドを訪問するフランスのマクロン大統領とともに登壇する見通し。
米国や中国のような世界を支配する独自の基盤モデルをまだ持たないインドは、基盤モデルの開発よりも、大規模な社会実装に競争力を見いだそうとしている。先月発表されたインド経済調査報告でも、巨大なモデルを追うのではなく「アプリケーション主導のイノベーション」に注力すべきだと提言された。
この戦略を支えるのが、圧倒的な国内の普及率だ。25年末時点で「チャットGPT」の1日当たりの利用者は7200万人を超え、インドはオープンAIにとって世界最大の市場となっている。
一方で、急速なAI導入は、2830億ドル規模に上るインドのITサービス産業の雇用を脅かす懸念もある。米投資銀行ジェフリーズは、コールセンター業務の収入が30年までにAIによって50%減少すると予測している。
過去の世界AIサミットは、23年に英国、24年にソウル、25年にパリで開催され、安全性へのコミットメントや自主的な企業誓約、ガバナンス宣言が中心となったが、拘束力のある成果は乏しかったとの批判もある。
今回のサミットには25万人超の来場が見込まれ、約300の出展者が参加。総面積7万平方メートルの展示会は、3億ドルを投じて建設された大型コンベンション施設で開かれている。
数千人に及ぶ海外代表団の来訪により、デリー市内の高級ホテルの料金は急騰している。タージ・パレスのスイートルームは、通常1泊約2200ドルのところ、先週時点では3万3000ドルを超える料金が提示された。
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