兵庫県は2月12日、一般会計総額が2兆3182億円の2026年度当初予算案を発表した。前年度比400億円(1.7%)減。税収については堅調な企業収益を背景に1兆327億円(3.5%増)と5年連続で過去最高。
【表】兵庫県の財政指標の見通し
2026年度当初予算案は『未来へつなぐ 躍動予算』。若者の支援と財政基盤の強化が柱となる。
「若者・Z世代」への支援として、県立学校への設備投資や県内在住者の県立大学授業料無償化(2026年度より全学年対象)を継続、「HYOGOグローバルリーダー育成プロジェクト」として高校生の留学を支援する“若者海外武者修行”などを挙げる。
また、「子どもを産み、育てやすい兵庫」を実現するため、子育て世帯の定着に向けた県営住宅の改修などの住宅支援、子育て住宅促進地域の魅力向上にも取り組む。
兵庫における人口の転出超過(2024年は-7287人)は全国でトップクラスだったが、2025年はー2102人。縮小幅は5185人と大幅に改善されたことから、定住につながる取り組みの強化を図る。斎藤元彦知事は同日の会見で、「道路などのインフラ整備から教育投資にシフトしていくことが大事」と述べた。
ただ、財政状況は依然厳しく、収支不足は129億円。金利上昇の中、公債費(借金返済額)が前年度比で103億円増加。このうち金利上昇分は100億円。財政基金を取り崩して対応する。14年ぶりに県債発行に国の許可が必要な「起債許可団体」に転落する見込みで、県は起債許可団体となる今年8月までに有識者検討会を開催する予定。そこで財政構造を検証し、今後の財政運営のあり方を問う。県の試算では、2028年度までに予想される収支不足は530億円と、前年度(2024年度)の見通しの160億円から大幅に増加する。
斎藤知事は過去の財政状況を振り返り、「類似する自治体(※)と比べて2割以上も公共事業への支出が多かった。今後はこれを見直す。県民生活への影響はないようにする。医療・福祉・介護・教育・防災などの各分野は着実に進める」と力を込めた。
当初予算案は2月17日に開幕する兵庫県議会2月定例会に提出し、審議に入る。本会議での議決は3月23日の予定。
※類似自治体~国勢調査に基づく人口と産業構造の2つの要素を基準に、総務省が財政比較のために選定する全国の似通った特徴を持つ自治体。兵庫は埼玉、千葉、静岡、愛知、京都、広島、福岡と同一グループに分類される
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