
欧州の主要企業トップは11日、欧州連合(EU)に対し、エネルギー価格の引き下げに緊急に取り組むよう求めた。資料写真、フランス国内で2025年1月撮影(2026年 ロイター/Manon Cruz)
[アントワープ(ベルギー) 11日 ロイター] – 欧州の主要企業トップは11日、欧州連合(EU)に対し、エネルギー価格の引き下げに緊急に取り組むよう求めた。欧州産業が米国や中国と競争する上で不可欠だと訴えている。
EUは12日、ベルギーで非公式首脳会合を開く。
アントワープに集まった企業の最高経営責任者(CEO)らは声明で「今後5年間は、欧州産業にとってここ数十年で最も厳しい時期になる」と表明。「状況は深刻だが、結果は回避できる。あなた方が行動すれば克服できる」とEU首脳に訴え、エネルギーコスト削減のための緊急措置パッケージや「メード・イン・ヨーロッパ」製品の販売支援を求めた。
声明には、世界最大の化学メーカーBASFや欧州最大の鉄鋼会社アルセロールミタルのほか、複数のエネルギー企業を含む数百人のCEOが署名した。
欧州では、2022年のロシアによるウクライナ侵攻以降、安価なロシア産ガスの供給が途絶え、多くのエネルギー集約型産業の負担が増大。送電網の容量不足や各国の税制、EUの二酸化炭素(CO2)排出価格も電力価格を押し上げている。EU統計によると、欧州の産業向け電力価格は米国や中国の2倍超に達している。
欧州委員会のフォンデアライエン委員長はアントワープのサミットで、エネルギー料金引き下げ策の1つとして、加盟国間の送電網の連携強化が必要だとの認識を示した。
「エネルギーコストは低下しているが、各国のエネルギー税は上昇している。産業が支払う電力への課税はガスの15倍に上る。これは明らかに誤りだ」と指摘した。
一方で、安価な低炭素エネルギーを域内で円滑に融通できるよう送電網を近代化するには何年もかかるため、即効性のある解決策はないと認める企業もある。
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