男子SPで演技するピョートル・グメニク(撮影・前田充)

男子SPで演技するピョートル・グメニク(撮影・前田充)

<ミラノ・コルティナオリンピック(五輪):フィギュアスケート>◇男子ショートプログラム(SP)◇10日(日本時間11日)◇ミラノ・アイススケートアリーナ

【ミラノ=木下淳】ロシア王者ピョートル・グメニク(23)が、同国から個人の中立選手(AIN)として出場を果たした。

全体トップの「1番滑走」で登場し「順位は関係ない。国を代表していない立場も関係ない。ニュートラル・ステータス(中立状態)でも出場できたことは、とても大きな意味がある」と感動した。

1番手で氷に入り、冒頭の4回転フリップが乱れて連続トーループが2回転になった。続く4回転ルッツも、やや体勢を崩す。最後のトリプルアクセル(3回転半)は降り、フィニッシュすると、歓声に手を振って投げキッスで応えた。86・72点だった。

8日の公式練習ではサルコー、ループ、フリップ、ルッツの4回転ジャンプを着氷。取材は、この日のSP終了後まで応じない、としていた。

万感の五輪デビューを遂げ「全てのアスリートにとってオリンピックは最高の大会。このチャンスを逃すわけにいかなかった。私にとって、ずっと大切だった場所で演技ができてうれしい」と笑顔。184センチの長身は「このアイスリンクが、私にさらなる成功をもたらしてくれると願っている」と充実感に浸った。

グメニクを巡っては、英BBC放送に「ロシア勢4選手にウクライナ侵攻を支持する活動とのつながりがある」と疑惑を報じられていた。「ウクライナ側が制裁対象としている人物の指導も受けている」として。しかし、国際オリンピック委員会(IOC)が審査した結果、問題は見つからず出場が認められた。

AINは、侵攻を支持する選手や治安当局の所属者を除外した上で、競技面の出場基準を満たした選手から審査を経て認定される。フィギュアは出場枠が個人種目に限られ、かつ1。昨年9月の世界最終予選(北京)を突破し、女子のアデリア・ペトロシャンらと出場権を獲得した。

また、多発している著作権問題によって、試合2日前にしてSP曲の変更を余儀なくされた。ロシア選手権の優勝など今季ここまで舞ってきた、映画「パフューム」の楽曲使用が認められず、ミラノ行きの搭乗直前に知らされたという。こちらは「ワルツ1805」に変更した。

【フィギュア】鍵山優真は29番目に登場 三浦佳生23番目、佐藤駿24番目/男子SP速報します