【Bリーグ】残り1秒まで勝敗がわからないGAME2はA東京が1点差で逃げ切り、富山相手に2連勝/「ハーフタイムからの修正」アドマティスHC・ロシター・安藤

残り1秒まで勝敗がわからない、張り詰めた空気がトヨタアリーナ東京を包んだ。
第21節GAME2、アルバルク東京と富山グラウジーズの一戦は、最後まで一進一退の攻防が続くクロスゲームに。A東京が70-69で逃げ切り、富山相手に2連勝を飾った。

第21節 2/1(SUN)
GAME2 トヨタアリーナ東京
A東京 70-69 富山
1Q 21-24
2Q 39-48
3Q 62-56
4Q 70-69

<A東京>
#9 安藤周人 11得点
#10 ザック・バランスキー 9得点 5リバウンド
#11 セバスチャン・サイズ 14得点
#22 ライアン・ロシター 10得点 19リバウンド
#17 マーカス・フォスター 11得点

<富山>
#8 トレイ・ケル 11得点 7アシスト
#24 ヤニス・モラン 24得点 9リバウンド
#12 ブロック・モータム 11得点 5リバウンド 3アシスト

スタッツ

<前半>
1Qは、両チームともにファウルトラブルに見舞われ、思うようにリズムを掴めない立ち上がりとなった。
富山はモラン、ニカのインサイドを起点に攻撃を組み立て、ペイントエリアで主導権を握る。一方、追う展開となったA東京は、サイズやロシターの得点で応戦し、積極的に相手のファウルを誘う。しかし、この日はフリースローの成功率が伸びず、なかなか流れを引き寄せることができない苦しい時間帯が続いた。
2Qに入ると、富山はモランとケルの力強いドライブが次々と決まり、さらに葛原のスティールからワンマン速攻が生まれるなど、試合の主導権を渡さない。着実にリードを守った富山が、優位な状況で前半を終えた。

<後半>
第3Q、A東京が一気にギアを上げてくる。バランスキーやサイズの連続得点で流れを引き寄せ、ついに逆転に成功。ミスが重なった富山は、たまらずタイムアウトを要求した。
流れを断ち切りたかった富山だったが、A東京は安藤が要所で3ポイントを沈め、さらにセカンドチャンスも確実に得点へとつなげる。A東京が1点リードで第3Qを終えた。

一進一退の攻防が続いた4Qは、まさに手に汗握る展開へ。
富山はモランがこの試合24得点と最後までチームを牽引し、モータムも勝負どころで逆転の一打を決める。しかし、A東京は安藤のバスケットカウント、ザックの速攻で再び主導権を奪取。さらにロシターが19リバウンド、10得点のダブルダブルと攻守で存在感を発揮し、1点差で逃げ切り。A東京が価値ある2連勝を飾った。

 

試合後🎙️

アドマイティスHC(A東京)
「前半と後半、真逆の展開になりました。前半は集中力が欠けてしまい、48失点してしまいました。また、タフにプレーせずに、富山さんに簡単にスコアされたイメージがあります。
後半はディフェンスからリズムをしっかりと取ったことで、自分たちのプレーリズムを取り始めることが出来ました。そこでエネルギーレベルも徐々に上がっていって、最後まで集中力を切らさず勝ち切れたと思います。本当に大事なゲームだったと感じます。」

 

ライアン・ロシター選手(A東京)
「本当にタフな試合で、富山さん相手にこのようなクロスゲームを制して勝てたことは、本当に良かったと思います。
チームとしても、こういった接戦を勝ち切ること、特に第4クォーターでハードにプレーし、自分たちの手で勝利をもぎ取ったという点は、非常に大きな1勝だと思います。
やはり最後は気持ちの部分で、「何が何でも勝つ」という思いが、この1点差のクロスゲーム勝利につながったと感じています。」

J:1Q、2Qと、流れが止まる時間帯が続き、自分たちのリズムを作れない状況でしたが、選手間ではどのようなコミュニケーションを取っていましたか。

ロシター
「お互いを信じることですね。
うまくいかなくなった時や、ギクシャクしている時こそ、相手の目を見てしっかり話し合うことが大切だと思っています。
今日は1対2の場面やターンオーバーもありましたし、昨日も3本ターンオーバーしてしまいました。例えば今日、マーカス選手は少し無理に突っ込んでしまった場面もありましたが、そういう時こそ落ち着いて、お互いを信じて正直に話し合いました。
僕は本当に、そこがこのチームの素晴らしいところだと思っていますし、互いにしっかりカバーできるという自信があります。誰か一人を責めるのではなく、チームのために正直に話ができたことは良かったと思います。」

J:その中で、この2日間の勝利はどのような意味を持つと感じていますか。

ロシター
「富山戦で2連勝できたことは、チームにとって本当に大きいです。Bリーグは、どの試合でも番狂わせが起こり得るリーグで、この試合は絶対に勝てる、という保証はありません。
水曜日には秋田戦をアウェーで戦い、そこから今週末の富山戦という流れでしたが、もし甘く見て入っていたら、今日もクロスゲームで負けていてもおかしくない内容だったと思います。
だからこそ、こういった試合をしっかり勝ち切りながら、チャンピオンシップ・プレーオフに向けてピークパフォーマンスを出せるよう、積み重ねていかないと最終的には厳しくなると思っています。
目先の1試合1試合の重みをチーム全体で受け止めて、僕自身もリーダーシップを発揮しながら、こうしたゲームを一つずつ取っていくことが大事だと感じています。」

 

安藤周人(A東京)
「昨日の試合とは全然違う試合展開でした。富山さんが試合の立ち上がりからアグレッシブにプレーしてきて、それに対して自分たちが引いてしまった部分もあったと思います。
僕以外の選手は天皇杯やEASLも戦っていて、疲労がある中で本当にタフにやってくれていると思うんですけど、それでも後半は、止めるべきところをしっかり止めて、簡単なミスをせずに相手を20点に抑えられたのは本当に良かったと思います。
今日しっかり勝ち切れたことで、他のチームの試合状況次第では勝敗数も変わってくると思うので、今日の1勝はかなり大きかったかなと思います。」

J:3Qから前半とは違った入り方ができたと思いますが、その入りの中で意識したことはありますか。また、自分のところにパスが回ってきた時に攻め切ると決めていたのか、メンタル的な部分について教えてください。

安藤
「前半が終わって、最初に選手だけでミーティングをするんですけど、その時にライアンやセバスが代表していろいろ言ってくれました。多分、チーム全員が「前半は全然タフにできていないし、集中もできていない。自分たちが好き勝手にやっている」という共通認識を持っていました。
全然タフにできていないから、ああいう点差になってしまった。それでも前半を9点差で抑えられていたので、後半は最初にディフェンスから入って、リバウンドをしっかり取って、自分たちのペースに持っていこうという話をしました。
後半の出だしは嫌な展開でしたが、それでも諦めず、集中力を切らさずにやり続けられたのが、あの3Qだったと思います。
自分自身も、前半はなかなかパスが来なかったんですけど、後半は自分のところにパスが来たら積極的に打つしかないと思っていました。今日はいいところで2本決められたのは良かったと思います。
ただ、3Qの最後にザックさんからパスをもらって、少しノーマークだったところを外してしまったので、そこは反省点かなと思います。」

 

ダビー・ゴメスHC(富山)
総括:自分達のバスケットにこれ以上は求められません。それは、やることはやった試合でした。自分達でコントロールできるものは対応しました。しかし、コントロールできないこともあった内容でした。

J:前半、試合の流れが止まっていたもののリードして前半を折り返しましたが、後半は流れをA東京に掴まれて2敗となりました。この2戦で、あと一歩勝ち切れなかった部分はどんな点でしょうか。

ゴメスHC
「中々難しい入りとなった前半でした。
ここ5試合、コントロールできなかった部分があります。自分達のできることはやっています。」

1点差。
内容も、展開も、簡単には転ばなかったGAME2。
A東京は後半のディフェンスと集中力で流れを引き戻し、接戦を「勝ち切る力」を示した。一方の富山も、最後まで主導権を譲らず、今後につながる確かな手応えを残した2日間だった。この1勝、そしてこの1敗が、シーズン終盤にどんな意味を持つのか。

 

文:小玉慶二郎
写真:竹内遥