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TORJA読者の皆様、明けましておめでとうございます。令和8年を迎え、新年の御挨拶を申し上げます。今年は午年です。天高く駆け上がる駿馬の如く、力強くしなやかに飛躍に満ちた一年となりますよう祈念しております。

昨年は、カナダにとって激動の年でありました。1月のトルドー(前)首相の退陣表明に始まり、3月のカーニー新首相誕生、4月の総選挙、5月のカーニー新政権発足、6月のG7カナナスキス・サミットのほか、7つのG7関係閣僚会合を開催する等、各分野で確実な成果を上げつつ、激動の年を確かな歩みで駆け抜けました。カナダのG7議長国としてのリーダシップと貢献に改めて敬意を表したいと思います。

二国間関係に目を転じますと、APECにおける日加首脳会談、G7ナイアガラ外相会合における日加外相会談等、ハイレベルの意思疎通が切れ目なく緊密に行われているほか、新たな協力の展望を拓く動きがありました。
6月末には、LNGカナダプロジェクトによるLNG生産が開始され、日本を含むアジア地域への出荷が開始されました。我が国及びインド太平洋地域のエネルギー安全保障にとってゲーム・チェンジャーと言える存在です。
7月には、情報保護協定の署名が行われ、今後カナダとの安全保障分野における協力がより一層拡大・深化することが期待されます。
9月には、史上初となる航空自衛隊F-15戦闘機によるカナダ訪問が実現し、日加空軍種協力の新たな一歩となりました。
12月には、経団連による9年ぶりのカナダ訪問が実現し、オタワでは、カーニー首相を始め、5閣僚との有意義な意見交換の機会に恵まれました。経団連とカナダ・ビジネス評議会との協力覚書への署名も行われ、日加ビジネス協力の新たな枠組みが立ち上がりました。

民間交流に関しても多くの進展がありました。大阪・関西万博を契機に、多くのカナダの方が訪日し、訪日人数は70万人に届く勢いとなりました(2025年12月現在)。
9月にはアルバータ州レスブリッジ市において北米初の北米国際よさこい祭りやNAJC(全カナダ日系人協会)年次総会が開催され、日系コミュニティを超えた多様な人々との繋がりや希望を感じることができました。
10月から11月にかけては、トロント・ブルージェイズが32年ぶりにワールドシリーズに出場しました。私も連日ジェイズのユニフォームを纏い、オタワから同僚や地元の方々と共に熱い歓声を送りました。ジェイズの今年の活躍を確信しています。
カナダにおいては1988年の開始以来、累計1万人を超える青年が参加しているJETプログラムについても、引き続き大切にしていきます。

日本とカナダは、厳しい地政学的な状況にあって、基本的価値を共有するインド太平洋を隔てた隣国、信頼できる同志国、重要な戦略的パートナーであります。日加関係を更なる高みに引き上げるべく、より一層力強く努力してまいります。本年も変わらぬ御支援をよろしくお願い申し上げます。

令和8(2026)年 元旦
駐カナダ日本国大使 山野内 勘二