米下院委員長、中国への半導体違法輸出受け法案の緊急可決呼びかけ

写真はサーキットボードと中国と米国の国旗のイメージ。2023年2月撮影。REUTERS/Florence Lo

[20日 ロイター] – 米司法省は20日、米半導体大手エヌビディア(NVDA.O), opens new tabの人工知能(AI)向け半導体を許可を受けずに違法に中国へ輸出したなどとして、中国人と米国人の計4人を起訴したと発表した。これを受けて米議会下院の中国共産党に関する特別委員会のムーレナー委員長(共和党)は同日、出荷された半導体の位置情報確認を義務づけた法案の緊急可決を呼びかけた。

ムーレナー氏は「中国は米国のAI技術革新の優位性を認識しており、追いつくためにあらゆる手段を講じるだろう」とした上で、「だからこそ超党派で『半導体安全保障法案』の緊急可決が必要だ」と訴えた。

この法案は、ムーレナー氏が30人の議員とともに5月に提出した。半導体の位置情報確認とともに、半導体メーカーに転用の可能性に関する情報の報告・共有も義務づける。さらに、米国製半導体が不正な相手の手に渡ることを阻止するための追加手段を検討する。

AIの開発競争で中国が優位に立つことを防ぐため、米政府は数年前から半導体や半導体製造装置の対中輸出の制限を強化してきた。

司法省が発表した起訴状によると、4人は必要な許可を受けずに虚偽の契約書を作成、提出し、2024年10月から25年1月にかけてエヌビディア製の画像処理装置(GPU)「A100」400基を中国に輸出した。4人はエヌビディアのGPU「H100」を用いたヒューレット・パッカード製スーパーコンピュータ10台と、エヌビディアのGPU「H200」50基をタイ経由で中国へ輸出することも企てたものの、阻止したと司法省は説明した。

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