<広・神(20)> 「イマジン」を歌う吉川晃司(撮影・須田 麻祐子)
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 広島県出身で被爆2世の歌手・吉川晃司(59)が13日、「ピースナイター2025」として開催された、プロ野球の広島―阪神戦(マツダ)の5回終了時に登場。ジョン・レノンの「イマジン」をアカペラで歌唱した。

 グラウンドに登場した吉川は一礼すると手足でリズムを取りながら、静寂に包まれたマツダスタジアムの夜空に美声を響かせた。歌唱を終えると球場全体から感動の拍手と声援が降り注いだ。

 今年は被爆80年の節目。5回が終わると観客はこの日配られた緑色を基調とした「ピースナイター新聞」を掲げ、球場を緑色に染めた。また、原爆ドームと同じ高さ25メートルにあたる内野2階席上部の観客は赤色の「ピースポスター」を掲げて「ピースライン」を表現。グラウンドでは、小中高生による「祈りの輪」パフォーマンスが行われ、球場が一体となって平和への願いを込めた。

 吉川は試合前の始球式にも登場。103キロの見事な投球を見せ、球場からは大きな拍手が送られた。

 この日は監督、選手らが全員胸に筆記体で「Peace」、背中の名前部分に「HIROSHIMA」、背番号は広島に原爆が投下された8月6日を表す「86」を付けた特別ユニホームを着用。審判員も含めた全員が原爆ドームとハトをデザインした「ピースワッペン」をユニホームの袖につけて試合に臨んだ。

 「ピースナイター」は今年で開催18年目。慰霊の意を表すとともに、広島にとって特別な日「8月6日」に対する多くの人々の思いや歴史を継承し、次世代に引き継ぐきっかけとなることを願う。

 ▼吉川 カープの選手には純粋に白球を追っかけて、青春を謳歌してもらいながら、我々はその姿を見て、泣いたり、笑ったりできるこの平和な日々がいつまでも続いてほしいなという思い。そして、自分たちにこういう時代をつくっていただいた先人の方々への感謝の気持ちを改めて。

 ワシは今年で60歳になるんですけど、生まれたときに戦後20年だった訳ですよ。その時にはもうね、戦争の香りがほとんどなかったと改めて思う。戦後たった20年であの焼け野原からこれだけ立て直したんだと改めて思いました。それは我々の祖父祖母の時代の方々、そして両親の時代の方々が情熱と努力を持って、ワシも頑張るでいと。ちょっとイマジンは緊張しますね。精いっぱい歌いました。

 こうやってみんなで楽しい野球を観戦できるような世の中をずっと続けていけるためにね、次の世代を担う子供たちのためにもね、ワシらが頑張らにゃいけんことがあると思うんです。そういうのをちょっとずつ、1人では非力でも力を束ねればできることはいっぱいあると思うので、カープを応援しましょう!

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