富士山のふもとと5合目を結ぶ新たな交通システムとして県が導入を検討している「富士トラム」について、県は、費用や輸送力を調査した結果、走行の方法によっては、ほかの交通手段より「優位性が高いと判断できた」と公表しました。

富士山の環境保全のため、ふもとと5合目を結ぶ交通手段について県は当初、LRT=次世代型路面電車の導入を検討していましたが、去年、方針を転換し、ゴム製のタイヤで走行する車両「富士トラム」を提案しました。

そして県は「富士トラム」とLRTやバスなどとを比べた場合の費用や輸送力などについて民間企業に調査を委託し、それに基づいた結果を5日、公表しました。

それによりますと、「富士トラム」を道路に埋め込むなどした磁器マーカーに沿って水素などを動力に自動運転で走行させた場合、「ほかの手段よりも優位性が高いと判断できた」と結論づけています。

その理由として、バスに比べて一度に多くの人を輸送でき、緊急時にも対応できることや、導入費用は618億円で、レールを敷設するLRTと比べて半額未満になると試算されたことなどを挙げています。

一方、実用化に向けて県は「リニア中央新幹線の開業前を目指す」としていますが、具体的な時期は明らかにせず、車両についても、県は国産を導入したいとしていますが、現在、実用化されているのは中国で走行している車両だけのため、早期に計画を実現できるかは不透明だということです。

会見で長崎知事は「引き続きリニアと富士トラムによって山梨県の将来像をどのように形づくるのか、県民の皆さんとしっかりと対話する機会を設けていきたい」と述べました。