
5月29日、韓国銀行(中央銀行)は、政策金利を25ベーシスポイント(bp)引き下げ、2.50%とした。写真は、建物の上の韓国銀行のロゴ。2016年7月、ソウルで撮影(2016年 ロイター/Kim Hong-Ji)
[ソウル 29日 ロイター] – 韓国銀行(中央銀行)は29日、政策金利を25ベーシスポイント(bp)引き下げ、2.50%とした。米国の関税政策により、下振れリスクが高まっている経済成長を支援する。現在の緩和サイクルで4回目の利下げとなった。
ロイター調査ではエコノミスト36人全員が25bpの利下げを予想していた。
中銀はまた、四半期ごとのマクロ経済予測の最新版を発表し、今年の成長率見通しを0.8%と、2月時点の1.5%から大幅に引き下げた。追加利下げの可能性が示唆された形となった。
中銀の李昌ヨン総裁は会見で「もちろん(米国の)関税政策に伴う下方リスクがある。今後の動向次第で一段の輸出悪化を招く可能性が高まる」と指摘。
総裁は、米裁判所が28日にトランプ大統領の関税を差し止める判断を示したことについて、貿易見通しが改善する可能性があることを認めたが、中銀は景気をさらに支援する体制を整えている。
総裁によると、政策委員7人のうち4人が3カ月以内の追加利下げの可能性を残すべきだと主張した。
こうした総じてハト派的な見通しを受けて、3年物国債先物6月限は上昇した。
中銀は4月の会合では政策金利を据え置いたが、米関税に伴う「重大な」経済リスクに対処するため、5月以降の利下げを示唆していた。
アナリストは年内にさらに2回の利下げが実施されると予想している。インフレ率が中銀の目標である2%に近いことや、外部の不確実性により国内経済の見通しが弱まっていることが背景にある。
韓国では来月3日に大統領選が実施されるが、与野党の主要候補は直ちに景気支援策を打ち出す方針を示している。
大信証券のエコノミスト、Kong Dong-rak氏は「総裁が追加利下げを示唆しており、確かにハト派的だった」とし、政策金利が年内に2.25%に引き下げられると予想。
ただ「補正予算の可能性や成長の上振れリスクを考えると、2.0%まで下げるかどうかは断言できない」と述べた。
バークレイズのBum Ki Son氏は「今後の利下げペースは市場の予想を下回る可能性がある」と指摘。「財政刺激策は既に実施されており、下半期にも第2弾が実施される可能性が高い。米国との貿易交渉が進行中であること、そして米連邦準備理事会(FRB)の利下げが12月まで実施されない見通しから、韓国中銀による段階的な緩和が正当化されるだろう」と述べた。
同氏は10月に25bpの追加利下げを予想している。
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