
LSEGがまとめたデータによると、今年は新興国株式ファンドが好調なリターンを記録している。ニューヨークで13日撮影(2025年 ロイター/Brendan McDermid)
[23日 ロイター] – LSEGがまとめたデータによると、今年は新興国株式ファンドが好調なリターンを記録している。
バリュエーションが魅力的なことや、投資家のポジションがこれまで少なかったことが背景。トランプ米大統領が関税の一時停止を表明したことも支援要因となっている。
中南米株式ファンドと欧州新興国株式ファンドの年初来リターンはともに約24%。新興国株式ファンド全体のリターンは9.3%となっている。
特にモロッコ、コロンビア、ギリシャ、ブラジル、ポルトガルに投資する株式ファンドは、いずれも年初来リターンが30%を超えている。
これに対し、米国株ファンドのリターンは0.17%、グローバル株式ファンドのリターンは6.8%にとどまっている。
Shows the EM equity funds performance comparison this year
新興国株式のパフォーマンスはここ数年、先進国株式に見劣りしていた。だが、今年は米経済・財政に対する懸念やトランプ大統領の先が読めない政策でドルの信認が揺らぎ、米国から資産を分散する動きが出ている。
LSEGリッパーのデータによると、新興国株ファンドには1─5月に前年同期比43%増の106億ドルが流入した。
GlobalXの新興国市場シニア・ポートフォリオ・マネジャー、マルコム・ドーソン氏は、これまで新興国株式への投資が手薄になっていたことが背景だと指摘。MSCIグローバル・インデックスに占める新興国市場のウエートは10.5%だが、米国の投資家は資産の3─5%しか新興国市場に振り向けていないと述べた。
アナリストは、ファンダメンタルズの改善にも注目。中南米諸国は対米貿易収支が赤字のため、関税の影響をほとんど受けず、アジア経済は国内消費に軸足を移している。
JPモルガンは今週、新興国株式の投資判断を「ニュートラル」から「オーバーウエート」に引き上げた。新興国の中央銀行はブラジルを除いて金融政策を緩和する見通しで、経済活動が活発化し、株式市場の魅力が高まる可能性があるという。
オールスプリング・グローバル・インベストメンツのポートフォリオマネジャー、アリソン・シマダ氏は「中国の消費者というテーマは現在、特に興味深い。中国政府は消費の活性化に非常に力を入れている。また、インドは買われ過ぎかもしれないが、電力会社やノンバンク金融などに投資機会がある」と述べた。
MSCI新興国市場インデックス.dMIEF00000PUS>の12ヵ月先予想株価収益率(PER)は先月末時点で11.96倍と過去10年の平均(12.1倍)をわずかに下回っている。
一方、MSCI米国インデックス(.dMIUS00000PUS), opens new tabとMSCIワールド・インデックス(.MIWO00000PUS), opens new tabの12ヵ月先予想PERはそれぞれ20.5倍、18.1倍。どちらも過去10年平均(18.8倍、16.9倍)を大きく上回っている。
Shows the valuations of emerging market equities
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