VOGUE JAPAN Archives 2025 Vogue Japan June 2010 cover

田舎の語源は田園のただ中に暮らす生活という意味らしいけれど、「田舎くさい・田舎者」など、見下すような意味合いで用いられることもある。現在ではネットと物流の恩恵で都会と田舎の情報格差や生活格差は劇的に解消されたので、その感覚はかなり薄れている。

二拠点生活や移住が現実的な選択となり、都市部が上でそれ以外が下という感覚ではなく、「違うもの」としてそれぞれの良さを認識しているというのが現状ではなかろうか。では何が違うって、自然と人間関係だ。情報と物流がいくら便利になっても、生身の体から自由になることはできない。生身でお付き合いする人々との関係と、コントロールできない自然との付き合いこそがリアルライフ。自然は土地ごとに異なるが、人間関係のありがたみと煩わしさは都会でも田舎でも必ずついてくるものだ。

今は若い女性が地方から都会に出て行ったきり戻らない。子育てと両立できる仕事やキャリアを活かせる仕事が少ない上に、男尊女卑やイエ制度の因習の残る地元でヨメをやるのはごめんだと考える女性が増えているという。納得しかない。ことの深刻さに気づいてジェンダー平等推進の取り組みを始めている地方自治体もあるが、一方で今なお性別役割分業が固定化されている保守的な地域もある。