米共和党は現在、最富裕層に課す新たな税制をどのように設計するのが最善かについての分析を進めている。これは、トランプ大統領の下で同党が富裕層への増税を真剣に検討していることを示す動きだ。
事情に詳しい関係者によると、下院共和党の提案では、年間課税所得100万ドル(約1億4300万円)以上を対象に新たな税率を40%に設定することが示されている。上院およびトランプ政権の経済政策担当者も、この案の検討を進めているという。現行の最高税率は、年間課税所得が62万6350ドルを超える単身者に対して適用され、税率は37%となっている。
非公開の協議内容であることを理由に匿名を条件に語ったホワイトハウス当局者は、トランプ大統領も新たな最高税率を設ける考えにオープンだと述べた。ただ、高い税率が課される所得の基準は100万ドルを大幅に超えるべきだと同当局者は強調している。

フォルケンダー米財務副長官
Photographer: Stefani Reynolds/Bloomberg
フォルケンダー米財務副長官は15日、首都ワシントンでのイベントで「さまざまな財源確保策の可能性について、調査を行いながら議会と協議を進めている」と発言。税制法案の総コストを抑えるために検討されているアイデアは「非常に数多く」あるが、「まだ何も決定していない」と続けた。
ベッセント財務長官は14日のブルームバーグ・ニュースのインタビューで、税制法案に関しては「あらゆる選択肢が検討されている」と述べていた。
上院財政委員会の報道官はコメントを差し控えた。ホワイトハウスおよび下院歳入委員会からのコメントも現時点で得られていない。
関係者1人によると、富裕層への税率引き上げは、州・地方税(SALT)税額控除の上限引き上げによるコストを相殺する手段となり得る。この控除は、ニューヨーク、ニュージャージー、カリフォルニア各州などの激戦区の共和党議員にとって、政治的に重要な税制措置となっている。
最高税率の引き上げはパススルー事業体の事業主の反発を招く可能性が高い。これら事業主は、税法上の個人税率に基づいて事業体の税金を納めているからだ。ティリス上院議員(共和)はパススルー事業体の課税額を減らすために議会は最高税率区分を制限すべきだと主張している。
新たな富裕層税制は、「増税反対」という共和党の長年の党是から外れることになる。
原題:Millionaire Tax-Hike Talks Gain Steam as Trump Signals Openness、Millionaire Tax Hike Gains Steam as Trump Signals Openness (1)(抜粋)
(ホワイトハウス報道官のコメントなどを追加して更新します)
