都立高校の入学試験の合格発表が3日一斉に行われ、合格した生徒が家族や友人と一緒に喜び合っていました。
都立高校の合格発表は午前8時半にウェブサイトで行われたあと、午前9時半にはそれぞれの学校でも掲示板などに貼り出されました。
このうち、千代田区の都立日比谷高校では、雨の中、受験生が保護者らと一緒に訪れ、自分の番号を確認したあと、スマートフォンで撮影したり、友人などと抱き合ったりして喜んでいました。
学校の掲示で初めて結果を確認したという男子生徒は、「受験勉強を頑張って受かることができて本当に良かった。高校生活を楽しみたいです」と話していました。
中学に入学したころからこの学校をめざしてきたという女子生徒は、「頑張ってきたかいがあって合格でき、とてもうれしい。友達といっぱい遊んで、笑顔あふれる高校生活を送りたい」と話していました。
都の教育委員会によりますと、全日制の都立高校入試の応募倍率は平均で1.29倍で、現在の制度で募集が始まった1994年度の入試以降、最も低くなりました。
また、実際に試験を受けた受験倍率は1.20倍と過去2番目の低さで、1倍を下回る定員割れの学校も前の年より15校増えて62校となり、全体の37%あまりにのぼっています。
都立高校では今後、追加の募集が行われ、全日制は今月6日、定時制は24日に出願の受け付けが行われます。
【学習塾の担当者“何が何でも都立へという生徒減ってきている”】
都立高校の応募倍率が過去最低となっていることについて、中学生を指導している学習塾の担当者は「何が何でも都立へ進学したいという生徒は減ってきている。費用的なところを考えないで学校の魅力をフラットに考えて選べるようになったのは受験生にとってメリットだ」と話しています。
3日、東京・杉並区の学習塾には、都立高校の入学試験に合格した生徒たちが結果の報告に訪れていました。
都内では、今年度から所得制限が撤廃され、私立、都立ともに高校の授業料は実質無償化されました。
この塾では、もともと人気がある都立高校を受ける生徒が多いということですが、授業料の無償化で私立を第1志望として考える生徒は増えたということです。
また、無償化によって、私立高校を併願する生徒も増えているということで、都立1校と私立4校のあわせて5校を受験した女子生徒は、「無償化されたことで、私立も受けることができたので自分が本当に行きたいところに挑戦することができてよかった」と話していました。
「河合塾Wings」の冨田健介教育情報課長は、「何が何でも都立へ進学したいという生徒は減ってきている。費用的なところを考えないで学校の魅力をフラットに考えて選べるようになったのは受験生にとってメリットだ」と話していました。
【高校の授業料無償化とは】
東京都は、高校の授業料の支援について、今年度から所得制限を撤廃し、国に先行する形で私立、都立ともに実質無償化しています。
条件は保護者が都内に住んでいることで、都外の私立高校に通っても対象となります。
高校の授業料無償化については先月、自民・公明両党と日本維新の会の3党が合意しました。
具体的にはことし4月から公立・私立を問わず一律に年間11万8800円の支援金の所得制限を撤廃し公立高校を実質的に無償化し、さらに来年4月からは、私立高校を対象に加算されている支援金の上限額の所得制限を撤廃し、私立の全国平均の授業料である45万7000円に引き上げるとしています。
【東京都小池知事“双方で魅力向上に取り組むことが重要”】
全日制の都立高校入試の応募倍率が過去最低の1.29倍となり、高校授業料の実質無償化の影響について、先月、記者団から問われた小池知事は、「進学を希望する生徒を公教育の両輪である都立高校と私立高校で受け入れていく。そのために双方で魅力向上に取り組むことが重要だ」と述べました。
その上で、影響について、今後検証する予定があるかどうか尋ねられると、「始めてまだわずかなので、数字などを確保しながらチェックしていきたい」と述べました。
