放送中のNHK連続テレビ小説「虎に翼」のロケ地になった名古屋市役所本庁舎(中区)と、市政資料館(東区)を巡る「特別ガイドツアー」が15日に開かれる。見学者の増加を受け、国重要文化財に指定されているそれぞれの建物の魅力を広めようと、同市が初めて企画した。(桑田睦子、写真も) 「虎に翼」は、日本初の女性弁護士の一人で、戦後に裁判官を務めた三淵嘉子(1914~84年)をモデルにした作品。ヒロインの猪爪寅子役を伊藤沙莉さんが演じている。見学者でにぎわう名古屋市市政資料館(名古屋市東区で)見学者でにぎわう名古屋市市政資料館(名古屋市東区で) ロケが行われたのは、昨年12月と今年2月。1933年に完成した本庁舎では、柱や階段の手すりに大理石が使われた「中央広間」と全長約100メートルの「北側廊下」が、寅子が通う大学の廊下や校舎との設定で撮影された。壁面が陶製のタイルで装飾された「中央廊下」は、司法省の廊下として描かれた。

司法省の廊下として描かれた市役所本庁舎の中央廊下(名古屋市中区で)司法省の廊下として描かれた市役所本庁舎の中央廊下(名古屋市中区で) 本庁舎の東側にある、同資料館(旧名古屋控訴院地方裁判所区裁判所庁舎)は22年の完成。79年に中区に移転するまで名古屋高裁と地裁として使われた建物は、「虎に翼」では東京地裁として登場。ステンドグラスが美しい「中央階段室」の階段を寅子らが昇降する様子が撮られた。 放送開始の4月以降、両施設では見学者が増え、北海道や関東などの遠方から訪れる人もいるという。「ロケの場所はどこ」と職員に尋ねる人もおり、市は本庁舎内の撮影場所を紹介するチラシを作り、正面玄関脇の案内所で配り始めた。 資料館の来館者数は前年度同期の2・2倍に増加。名古屋地裁の判事時代に三淵も歩いた「中央階段室」で撮影を楽しむ人が多く、顔出しパネルやセリフの吹き出しも用意した。友人と初めて訪れた愛知県日進市の主婦(65)は「荘厳な雰囲気で、当時のすごさを感じる」と圧倒された様子。川口輝佳副館長は「時を刻んだ建物の良さを知ってもらい、愛される建物として後世に残したい」と話す。 反響の大きさから、市は両施設を巡るガイドツアーを企画した。撮影で使われたスポットを中心に、建物の見所を職員が案内する。本庁舎は数々の映画やドラマのロケ地に選ばれており、市総務課は「貴重な建物を実際に見て、魅力を再発見してほしい」と呼びかけている。 ツアーは午前10時と午後1時からの2回実施。無料。定員は各回40人(応募多数の際は抽選)。希望者は6日までに、インターネット上の「名古屋市電子申請サービス」から申し込む。問い合わせは同課(052・972・2106)。