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ランキング戦1組準決勝
(先)八段 山崎隆之×九段 久保利明
▲7六歩 … △3四歩 …
▲9六歩 … △9四歩 …
▲6八玉 … △4二飛 1
▲7八玉 … △6二玉 …
▲4八銀 … △7二玉 …
▲4六歩 10 △8二玉 …
▲4七銀 … △7二銀 …
▲5六銀 … △3五歩 8
▲5八金右6 △1四歩 6
▲2六歩 5 △3二飛 11
▲4七金 … △1五歩 …
▲6八銀 10 △8八角成17
▲同 玉 … △3四飛 1
▲4五角 12
持ち時間各5時間
△0時間50分 ▲0時間49分 27手
「振り飛車党」復権への狼煙…ランキング戦1組2回戦 久保利明九段×渡辺明九段
関西対決 1組の準決勝は先に佐藤康光九段が前期挑戦者の伊藤匠七段を破り、決勝進出と本戦への切符を手にした。もう一方の準決勝は関西対決となり、5月1日に関西将棋会館「御上段」で行われた。 本局は、山崎と同じ広島県出身で森信雄七段門下の兄弟弟子、糸谷哲郎八段が解説を務める。まず本局の見所について、「山崎八段は振り飛車に対して穴熊などオーソドックスな作戦を使わず、独自の戦略に出ることが多い。どういった構えを取るのかが序盤の興味深いところではあります」と語る。 対局が始まると山崎は、飛車先の歩を突かずに駒組みを進める。▲4六歩は△4四歩を誘っている節があるが、久保は黙って△8二玉と寄る。 ▲5六銀に△3五歩(途中図)で三間飛車を見せた。△1四歩は様子見で、▲2六歩を見てから飛車を寄りたいところだと糸谷八段は説明する。 後手は角交換から△3四飛と浮いた。先手は無難に▲2五歩や▲6六歩でも一局である。だが、△3二金で石田流が安定すると1五歩型との相性が良いと山崎。実戦はなんと、▲4五角(指了図)と放った。(池田将之)
対局開始の合図で一礼する久保利明九段(右)と山崎隆之八段=若杉和希撮影第2譜
ランキング戦1組準決勝
(先)八段 山崎隆之×九段 久保利明
△3三飛 3
▲5五銀 … △2二銀 16
▲2五歩 2 △3一飛 4
▲6六歩 3 △4二金 10
▲6五歩 1 △3三桂 12
▲5六角 … △2五桂 3
▲7七銀 … △5四歩 1
▲6六銀引10 △2四歩 …
▲7九金 3 △2一飛 5
持ち時間各5時間
△1時間50分 ▲1時間13分 44手
山崎の一手 ▲4五角(図)を糸谷八段は「山崎八段にしか指せない一着」だという。これで2筋を破れるわけではないが、角の威力で後手の駒の動きをけん制しようとしている。 ▲5五銀は△4四歩を防ぎつつ、角の引き場所を作っている。さらには6筋の歩を伸ばして模様を広げた。当日の対局立会人を務めた福崎文吾九段は「見たことのない、面白い進行になりましたね。山崎将棋に定跡なしです」とほほ笑む。 だが、山崎は二つの見落としがあったという。▲2五歩が△3三桂から△2五桂を誘発してしまったと嘆く。▲同飛は△2四歩▲2八飛△3三角▲6七桂△5四歩で5五の銀を取られる。 △5四歩が二つ目の誤算。▲同銀は△4四歩の銀挟みがある。駒を追い返され、△2四歩で2五の桂にくつろがれた。 ▲7九金は苦戦を自認し、穴熊に組んで息長く指す方針だったという。 しかし、後手は次の構想が難しかった。問題は2二銀の使い方である。久保は〈1〉△5三金を考えたそうだが、次の狙いが乏しいと感じた。将棋ソフトは〈2〉△5二金寄~△3三飛~△3一銀~△4二銀の組み替えを示す。「見えていたら指しましたね」と久保。△2一飛(指了図)は仕掛けを与えた。(池田将之)
盤上を見つめる久保九段 1 2 3
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