政府は東京圏など五つの国家戦略特区の指定区域で、医療や子育て分野などの規制を緩和する方針を固めた。千葉市の診療所で外国人医師による胎児治療などの臨床研修を可能とし、大阪市では薬局間で業務を委託できるようにする。いずれも全国初の試みで、効果を見極めた上で全国展開を目指したい考えだ。精巧な妊婦模型を使い超音波検査を体験する医療従事者ら精巧な妊婦模型を使い超音波検査を体験する医療従事者ら 4日に開く国家戦略特区諮問会議(議長・岸田首相)で規制改革に関する計画を認定する。国家戦略特区は特定の地域に限って規制緩和を認める制度で、自治体などからの提案に基づき政府が認定する仕組みだ。

 東京圏(東京都や千葉市など)が提出した計画案によると、医師法の特例として千葉市内の診療所1か所で9月から外国人医師による臨床研修を可能とする。 外国人医師は東南アジアなどの出身者を想定しており、胎児を対象とした超音波検査や治療、妊婦へのカウンセリングなどを専門的に実施する。日本で学んだ最先端の産科医療を母国に持ち帰ってもらい、国際貢献につなげる狙いもある。 関西圏(大阪府、兵庫県、京都府)の計画案では、大阪市内の薬局を対象に、今年度中に調剤業務の一部を別の薬局に委託できるようにする。混雑した時間帯などに顧客対応が滞ることを踏まえたもので、同じ時間帯に服用する薬を1袋にまとめる「一包化」の作業を別の薬局に委託することを想定。一包化は高齢者からのニーズが高く、業務委託により負担軽減を図る。 政府は、認可外保育所の保育士の配置要件緩和(愛知県岡崎市)や、留学生が日本で就職活動しやすくするよう、在留資格要件の緩和(愛知県)も認定する。