東京五輪・パラリンピックのメイン会場だった国立競技場(東京都新宿区)で2025年度に予定される民営化について、日本スポーツ振興センター(JSC)は3日、NTTドコモや日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)など4者で構成する共同事業体(コンソーシアム)を優先交渉権者に選んだと発表した。4者は30年間の運営権の対価として528億円を国に収めると提案。最先端技術を駆使し、多角的なスタジアム経営を目指すとしている。国立競技場=読売ヘリから国立競技場=読売ヘリから 共同事業体は、他に準大手ゼネコンの前田建設工業、SMFLみらいパートナーズで構成し、代表企業はドコモ。9月頃に正式契約を結び、来年4月にJSCから業務を引き継ぐ予定。

 JSCが昨年7月に始めた公募に対し、▽ネーミングライツ(命名権)の導入▽デジタル技術を使った騒音対策の実証実験▽公費負担を軽減する収支計画――などを提案していた。Jリーグをはじめとするスポーツ大会やコンサートなどの開催頻度を増やすという。 関係者によると、応募は3件あった。2位はゼネコン大手の鹿島建設など6社で、3位は東急を代表とするグループだった。
 国は民営化後、年間10億円を上限として赤字を
補填(ほてん)
する方針だが、ドコモなどと契約すれば、補填額はゼロになる。一方で、国は今後も国立競技場の所有権を持ち、借地代(年約11億円)や大規模修繕費を負担する。
 岸田首相は3日、「屋外スタジアムビジネスの新たな可能性を切り開く、魅力的なプラン」と語った。 国立競技場は19年11月に完成。東京五輪・パラリンピックを終えて本格稼働した22年度以降、年10億円前後の赤字となっている。