佐世保市で小学6年の女児が同級生に殺害された事件から1日で20年となり、「いのちを見つめる集会」が開かれた市立大久保小(黒田優一校長、110人)。集会で児童は、失われた命の尊さを学び、いじめや差別のない学校を目指す決意を示した。(小松一郎、野平貴)
集会で児童に命の大切さについて語りかける黒田校長 集会は体育館で開かれた。黒田校長は、犠牲になった女児(当時12歳)が、亡くなった母と一緒に納まった写真をランドセルに入れていたことを紹介。「皆さんは今、自分の命と同じぐらい、周りの人の命を大切にしていますか。命は一人に一つしかないのです」と語った。
児童は黙とうをささげた後、「いじめや差別のない楽しい学校にするために友だちを大切にします」などと決意を表明した。 集会後、黒田校長は「子どもたちは命の大切さについて真剣に考え、学んでくれたと思う。私たちは二度とこのような悲劇を繰り返してはならないという決意を新たにした」と語った。事件現場だった校舎3階の広場では、女児が好きだったヒマワリを献花した。 黒田校長は集会後、報道陣の取材に応じ、事件から20年を迎えた思いなどを語った。主なやり取りは次の通り。 ――今回の講話で伝えたかったことは。 「自分らしく今を一生懸命生き、自分と周りの人の良さを大切にすることを話した。この二つを通して、自分らしく今を一生懸命生きることが命を大切にすることにつながる」 ――事件の概要には触れなかったが。 「ここ何年かは触れていない。集会は、自分自身の生き方を見つめ直す学びの場。子どもたちの発達段階を考えた上で、事件の概要や恐ろしさを伝える必要はないと考えた」 ――事件から20年たったが、記憶の風化への懸念は。 「私たちの記憶から事件のことがなくなったら、風化であると考えている。教職員は毎年、事件がどのようにして起こったのか、そして二度と繰り返さないために何が大切なのかを事件の報告書で確認し、その教訓を教育活動に生かしている」 ――ネット社会を生きていく上で、子どもたちに気を付けてほしいことは。 「様々な情報を知りうる便利な世の中になった反面、危険性もたくさんある。子どもたち自身が被害者や加害者になったり、犯罪に巻き込まれたりしないために、情報を適切に判断し、活用できるように情報モラルの教育を進めている」 ――今後、子どもたちに命の大切さをどう伝えていくのか。 「命の大切さは、年間を通して教えており、教育の一番の基本。今後も命の大切さや生命尊重について指導し、育てていきたい」
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